高校野球
2024/09/26 20:25 NEW

札幌静修が1年ぶりの公式戦1勝 山口監督と明徳義塾・馬淵監督との縁とは【秋季札幌支部】

札幌静修の小倉誠志朗投手は公式戦初登板初先発で4回無失点=撮影・西川薫

■秋季全道高校野球札幌支部予選(9月26日、札幌円山ほか)
▽Bブロック1回戦 札幌英藍4-16札幌静修 ※五回コールドゲーム

 スタメン5人が1年生の札幌静修が、3季ぶりに公式戦で勝利した。三回に打者一巡で一挙10点を奪うなど〝守備の男〟9番・田中琥太郎遊撃手(1年)を除くスタメン8人全員が安打をマークした。3月には以前から親交のある名将・馬淵史郎監督(68)率いる高知・明徳義塾へ遠征。4月には神奈川・横浜高出身の木村隼人部長(31)が就任。堅守と積極的な走塁を武器に、3年ぶりの全道出場を狙う。

三回に打者一巡10得点の猛攻

 1年ぶりの公式戦白星だ。昨春に就任した山口凱監督(34)は「長かった。それぞれ力を持った1年生たちが入ってくれた。4月には木村先生が来てくれて、ずっとBチームを鍛えて、この秋を目標にチームを作ってきた。1年生も、もちろん緊張したと思うが『このためにやってきたんだ』と気合が入っていた。それが、こういう結果になって良かった」と安堵した。

 名将とのつながりは恩師のおかげだ。山口監督は北海道尚志高出身。当時の監督で、現・北海道科学大の笠井政幸総監督(78)と馬淵監督は北海道工業時代の1990年代から親交があり、毎年春の遠征でお世話になっていた。指揮官も北海道科学大高監督時に同校へ遠征に行っていたが、今春、札幌静修の監督として5年ぶりに復活。3泊5日の日程で練習試合や合同練習をして強豪の強さを肌で感じた。関陸空(りく)主将(2年)は「明徳は守備のチームと聞いていた。守備はうまいし、肩も強いし、加えてバッティングもいい。守備を教わったりしました」と、濃密な時間を過ごした。さらに関主将は、明徳義塾の札幌出身・平井麗朱投手(2年)とは顔見知り。「夏の甲子園でメンバーにも入っていたので、背番号取るんだ、通用するんだと。同じ舞台でやりたい」と、大きな刺激を受けた。

堅守に加え〝足攻〟次々

 堅い守備に加え、積極果敢な〝足攻〟で、次々と本塁を陥れた。16安打中長打は二塁打が2本。二塁から単打での生還は7度。三回に2度、好機で打席を迎え、2点二塁打など2安打3打点の6番・富田淳介中堅手(1年)は高校デビュー戦。「緊張はもちろんあったんですけど、1年生が数人入って、2年生に頼ってばかりじゃいられないって1年生の思いは強いと思う。僕もそう思って試合に臨みました」と声を弾ませた。

木村部長になって「ひたすら走りました」

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