【一問一答】伊藤大海 3戦連続完投でハーラー単独トップ14勝目「鍵谷さんの投球を見て、強い思いがあった」
■パ・リーグ23回戦 楽天1ー2日本ハム(9月26日、エスコンフィールド北海道)
日本ハムの伊藤大海投手(27)が26日、楽天戦に先発し、9回1失点の好投で14勝目を挙げた。3試合連続の完投勝利で、最多勝争いではリーグ単独トップに立った。エースの闘志あふれる投球に導かれ、チームは6年ぶりのCS(クライマックスシリーズ)進出を決めた。ヒーローインタビューと試合後の一問一答は以下の通り。
【ヒーローインタビュー】
ー6年ぶりのCS進出が懸かっていた
「そういうシーンがすごく好きなので、意気に感じてマウンドに上がりました」
ー序盤はピンチも
「入りでバタバタして、いったん(田宮)裕涼と話して『冷静にいこうか』と。後手、後手にならず僕らのスタイルで最後まで戦おうと話をして、そこから立ち直ることができました」
ー配球に工夫も
「楽天打線は状態の良い打者が多い。きょうのように、つながる打線。最少失点という形で一球一球、一人一人という戦いだった。なんとか最後まで投げきることができて良かったです」
ーレイエス、清宮が援護
「モーレは僕の試合で7本目のホームラン。去年のファンフェスで幸太郎が、僕の試合は絶対に打つと宣言してたので、それをしっかり実行してくれました」
ー14勝目。最多勝が見えている
「一試合一試合、楽しんでる結果がそこにあると思います。チームとしてもすごく良い形で航海を進められている。もっと良い波、良い風に乗って、これからも突き進んでいきたいと思います」
ー初のポストシーズン。ふるさとで戦うためにどんな投球を
「きのうの鍵谷さんの投球も道産子としては、すごく心に来るものがあった。それを体現できたのが、すごくうれしい。シーズン開幕を任せられて、今こういう位置で勝負ができているのは、自分自身うれしいこと。これからの試合も楽しんで、楽しんで、ファンの皆さんと一緒に、このエスコンを盛り上げる戦いをしていきたいと思います」
【囲み取材】
ー今季5度目の完投。投球を振り返って
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
「一、二回はどうなるかと思いましたけど、なんとか立て直して最後まで投げ切れたのは良かったです」
ー立ち上がりにアジャストできなかった原因は
「いろいろな対策を練る中で、向こうの打者の仕掛けが早かったり、僕もストライクを取り急いだ部分があった。そこに早く気付いて裕涼と2人で改善できたことが、最後まで行けた要因かな」
ー具体的な改善部分は
「シンプルですね。的を絞らせないように、いろいろなボールを使いつつ、いろいろなボールを両サイドに。単調にならないよう内角、内角ばかりでなく、打者によって散らしながら、良いクオリティーで投球できたと思います」
ー判定が厳しい場面もあったが、表情には出さなかった
「仕方ない部分。投げきっておけば、そのうち打者も手を出してくれると切り替えられた。2試合連続で完封が続いて、きょうはタフになるんじゃないかな?って予測があった。準備ができていた証拠かなと思います」
ー完投、完封が増えた。手応え、要因は
「う~ん。どうですかね? シーズン中盤に真っすぐを改良できたのは、すごく大きい。先発投手は真っすぐのパーセンテージが多くなる。そのボールの強さが出たことによって、他のボールの良さが、より発揮できている。真っすぐが良くなったことが一番、そこ(好投)につながっている」
ー勝てばCSが決まる試合だった
「すごく意気に感じていましたし、きのうの鍵谷さんの投球を見て、北海道の意思を引き継ぐじゃないけど…、同じ道産子で、道南でもあるので、強い思いがあったので、きょうは胸を借りる気持ちで投げられたのかな」
ー2試合連続完封から、きょうで3戦連続完投。エースの投球ができている
「いろいろなことが、かみ合っての今だと思う。周りがそういうふうに見てくれることはうれしいけど、自分にはまだまだやるべきことがある。残り試合も、その先の戦いも見据えて、いろいろトライしてやっていかないと」
ーシーズン途中には苦しい時期もあったが、終盤に状態を上げてきた
「開幕投手を早い段階で監督に伝えられて、オフシーズンの過ごし方も今までとは違った。役割の大事さ、どういう思いで監督が選んでくれたのか考えて、1年間、投げきることがすごく大事な要素になった。今のところ応えられているのは、大きな成長かなと思います」
ーWBCなど、しびれる試合を経験してきた。CSは初めてだが、プレーオフはどんな気持ちで臨みたいか
「リーグ戦ももちろんですが、より注目度が高い。プロ同士の戦いになると思う。まだそこに対しての実感はないけど、そこを目指してやってきたので楽しみです。ワクワクという気持ちが今は強いかな」
ー順位はまだ確定してない。本拠地で戦いたい
「そうですね。エスコンフィールドでたくさんのファンの皆さんの前でプレーしたいとチーム全員が思っている。今まで僕が入団してから苦しいシーズンが続いていた。そういうのを晴らす戦いになると思う。一試合一試合を楽しんでいけたらと思います」
ー最後に新庄監督と抱き合っていた。どんな言葉をかけられた
「ナイスピッチング!という感じでしたけど、監督があそこまでなるのは珍しいなと思いながらも、うれしかったです」