札幌が2得点完勝で逆転残留へ前進! DF岡村大八が完封&先制ゴール
■J1第32節 札幌2―0京都(9月28日、札幌・大和ハウスプレミストドーム)
直近10試合で7勝と絶好調の京都をホームに迎えた北海道コンサドーレ札幌は、加入後8試合9得点のFWラファエル・エリアス(25)らを擁する強力攻撃陣をシャットアウトし、2-0で完勝した。逆転残留に一歩近づく勝利の立役者となったのは、攻守両面で大車輪の活躍を見せたDF岡村大八(27)だ。
「何も恐れず、胸を張り戦え」。この日札幌ゴール裏で何度も歌われたチャント(応援歌)の歌詞のとおり、札幌イレブンは現在のJ1で最も勢いに乗っている対戦相手に真っ向勝負を挑み、見事な試合ぶりで京都を撃破。試合終了のホイッスルが吹かれた瞬間、プレド場内に大きな歓喜の声が響き渡った。
ドームなのに、なぜコートチェンジ要求?
開始前のコイントスに勝利した京都は、コートチェンジを選択。札幌の動揺を誘う意図があったかもしれないが、岡村は「相手が何かを変えないと、僕たちに勝てないと思っているぞ、と前向きに捉えた」と、動じるどころか自分たちが優位に立っているというポジティブな思考に結びつけた。逆に後半、守備陣は札幌サポーターの声援を至近距離で受けることができ、その声を追い風にして京都の攻撃をはね返し続けた。「後半は自分たちへの応援を背にプレーできたことも、無失点につながった要因と思っている」と、最後まで大きな声援を送り続けたサポーターへの感謝を口にした。
エリアス封じてドヤ顔「有言実行ですね」
この試合の最大のキーポイントは、前節まで4試合連続でゴールを決めていたエリアスを、岡村を筆頭に札幌守備陣がどう抑えるか、だった。戦前に岡村は「僕が彼を抑えない限り、うちが勝つことはできない」と、この試合に臨む覚悟を口にしていたが、終わってみればエリアスをシュート0本に抑えて完封勝利。「有言実行ですね」と、持ち前の明るい笑顔で〝完勝劇〟を自賛した。「先週の(町田戦での)オ・セフンもそうだし、エリアスも抑えられたのは非常に良かった。自分の価値も証明できたんじゃないかな」と、各チームの強力FWを封じ込めることで「岡村大八」の名を高め続けている。
左すねで決めた「どんな形でもゴールはゴール」
そしてこの試合のスコアを最初に動かしたのも岡村だった。前半42分、MF青木亮太(28)の右CKをDF馬場晴也(22)が頭でつなぐと、最後はゴール前に走り込んだ岡村が〝左すね〟で押し込んで、元札幌GK具聖潤(ク・ソンユン、30)の牙城を打ち破った。「馬場ちゃんがフリックして軌道を変えたところで、うまく当てられたという感じ。左すねだったから、ミートしたという感じではないけれども、当たったところがよくてゴールに吸い込まれた。どんな形でもゴールはゴールなので、本当にうれしかった」と、笑顔で今季2点目のシーンを振り返った。