山本拓実 〝ゆうやまーん〟で6勝目ゲット「要求された通りに…」 ボスも驚異の勝ち運に期待
■パ・リーグ24回戦 ソフトバンク6ー7日本ハム(9月28日、エスコンフィールド北海道)
逆転サヨナラの流れをつくったパーフェクトリリーフ!
日本ハムの山本拓実投手(24)が28日、ソフトバンク戦に5番手で登板。八回2死三塁の難局を乗り越えると、続く九回も3者凡退に封じ込めた。
直後に味方打線が逆転に成功し、無傷の6勝目をマーク。新庄監督は試合後、勝ち運に恵まれる右腕を短期決戦のキーマンと予告した。
信念貫き6勝目 「ゼロで帰るのが自分の仕事」
小さな勝負師が、またしても白星を呼び込んだ。1点ビハインドの場面でマウンドへ上がり、イニングまたぎで打者4人を完璧に封じ込めた。
キャリアハイを更新し続ける6勝目を挙げ「ゼロで帰るのが自分の仕事。それがきょうもできたのかなと思いますし、野手に感謝です」と、勝利の喜びを静かにかみしめた。
長い付き合いの郡司が女房役
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絶対的な信頼があるから、ベストパフォーマンスを発揮できる。この試合でコンビを組んだ郡司とは、中日時代からの長い付き合い。あうんの呼吸は健在だった。
「あまり言い方は良くないけど、打たれても人のせいにできる(笑)。本職がキャッチャーの人が座ってくれたので(結果が)最悪でも配球が悪いことにして、要求された通りに投げようと思って頑張りました」
息ぴったりの〝元竜バッテリー〟 ピンチにも動じず
懐が深い先輩は、ユーモアたっぷりな山本拓の思考をドンと受け止める。郡司は「その考え方は素晴らしい。だけど『俺は抑えたから、おまえら逆転しろよ~』みたいな顔で試合を見ているのは腹が立ちますね(笑)」と1つだけ注文をつけた。
〝元竜バッテリー〟で逆転勝利を引き寄せ、郡司は「きょうは(八回2死三塁で迎えた)川村もウエスタン・リーグでよく見てたので、ナゴヤ球場かと思いました。この風景、なんか見たことあるぞ?って」。既視感を覚えたワンシーンを振り返り、充実の笑みを浮かべた。
新庄監督も絶賛! 短期決戦のキーマンに指名
防御率1点台で、負け知らず。シーズンを通して驚異的な勝ち運を見せる山本拓を、新庄監督は「すごい! こういうのがクライマックスで必要になってくる」と高く評価する。
「誰かはまだ分からないけど、短期決戦では爆発する選手が出てくる。山本くんはキーポイントの一人になりますね」と、その右腕に大きな期待を寄せた。
自身初のCSへ 心がける等身大の投球
プロ7年目で初めて挑むCSへ向け、山本拓は気持ちを高める。
「レギュラーシーズンとやることは変わらない。自分のできることを精一杯やって、結果が良くても悪くても後悔しないようにしたい」。背伸びする必要はない。等身大のピッチングで、強敵たちを抑え込む。