伏見寅威 ノルマの規定投球回に到達した〝さちとら〟コンビ・山崎福也を語る
■パ・リーグ24回戦 日本ハム0-8西武(9月30日、ベルーナドーム)
付き合いの長い〝相方〟がノルマ達成
日本ハムの山崎福也投手(32)が30日、ベルーナドームで行われた西武戦に先発し、5回を投げて3失点。敗戦投手となったが、プロ10年目で自身初の規定投球回に到達した。
オリックス時代からバッテリーを組む伏見寅威捕手(34)は、春季キャンプ中から「規定(投球)回数は絶対クリアしてほしい」と熱望。ノルマを達成した〝さちとら〟コンビの相方を褒めたたえた。
一回に先頭の源田を打ち取ってクリア
試合前の時点で、規定投球回まであと⅓イニングだった。一回に先頭の源田を投ゴロに打ち取って、見事クリアした。
今季ほとんどの試合でリードした伏見は「今まで規定に一回も乗ったことないので、シーズン最初に言っていた通り、規定には絶対、乗ってほしいという思いでやっていました。最低限じゃないですけど、よく投げてくれているなと思います」と、うなずいた。
イニングイーターに変貌 4月には7年ぶりの完投
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昨季自身初の2桁勝利をマークした山崎だったが、投球回は130回⅓イニングが最多だった。今季は4月30日の西武戦で7年ぶりの完投勝利を挙げるなど、イニングイーターとしてフル回転した。
そんな姿に、伏見は「数字の通りじゃないですか。やっぱりイニング数をあれだけ投げられているし、打たれることももちろん年間通して見たらあるんですけど、チームに貢献してくれていると思います」と頼もしく感じている。
進化した姿で再会 伏見「幅は広がっている」
1年違いでオリックスから日本ハムへFA加入し、2年ぶりに〝さちとら〟コンビを再結成させた。伏見が知らないところで、山崎は進化を遂げていた。
「投げられる球種も増えているし、コントロールの精度が良くなっているので幅は広がっていると思います」。チェンジアップ、スライダー、フォーク、カーブ、カットボールと多彩な変化球がレベルアップしていた。
互いに信頼し合う仲 試合前には入念な打ち合わせ
もちろん2人の仲の良さも健在だ。腰痛で離脱していた伏見は、前日29日に1軍に復帰した。「喜んでくれましたね」とニッコリ。この日の試合前には山崎から駆け寄り、ベンチ前でじっくり話し込むシーンもあった。
「(山崎が)意見を言う感じではないですけど、打ち合わせかな。きょう、この球を使ってほしいので、入れてもらえないですかとか、たまにありますけどね」。対話を重ね、絶大な信頼関係を築いている。
見据えるポストシーズン 狙うは日本一
オリックス時代の22年。日本シリーズでは〝さちとら〟バッテリーで白星を挙げている。
「チームから期待されていますし、バッテリーとしても福也にはやってほしいと思っている。しっかり調整して、ポストシーズンでいいピッチングしてほしいです」。経験豊富な熟年コンビで、ポストシーズンに挑む。