《鶴岡慎也のツルのひと声》まるで稲葉篤紀 目を見張る清宮の成長
■パ・リーグ25回戦 日本ハム0ー4西武(10月1日、ベルーナドーム)
必要な気持ちの切り替え 残るレギュラーシーズンは3試合
負けていい試合はない。ただ、順位も決まった。それまでは張り詰めた緊張感の中で戦ってきた。仕方ないとは言わないが、気持ちは分かる。レギュラーシーズンは残り3試合。ポストシーズンに向けても、再び気持ちを入れ直してもらいたい。
ファンの方々はこの3連敗で、やきもきしていることだろう。だが、明るい材料はある。
レイエス&清宮は好調を維持
後半の躍進を支えた清宮とレイエスが好調を維持しているのは大きい。今井の前に完封負けしたが、この日の打席でも状態の良さを示した。特に清宮。今年1年の成長が凝縮されたようなバッティング内容を披露してくれた。
成長著しいスラッガー 良くなったバットの軌道
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それはいきなりだった。第1打席で三塁線を破った。これまでは引っ張りが主な打者だった。それが今季はアベレージヒッターのような打撃ができるようになった。
バットの軌道が良くなったのが要因なのだが、現役時代の稲葉さんを彷彿(ほうふつ)とさせる。稲葉さんもあのようなヒットをよく打っていた。
適材適所の打撃 「ぜひ、3割にこだわってもらいたい」
ホームランは彼の大きな魅力の一つ。ただ、高打率を残すことでも当然、チームに大きく貢献できる。反対方向へのヒットが多くなれば、出塁も増えてくる。走者を出したいシーン、決めてほしい場面。適材適所でのバッティングが可能となる。四回の四球も見事だった。フルカウントで、今井が投じた膝元への際どいスライダーにバットがピタッと止まった。
残り3試合。現在の打率は.296。清宮にはぜひ、3割にこだわってもらいたい。
大事なCS初戦 伊藤大海の先発に「誰も異論はないはず」
クライマックスシリーズに目を移せば、ファーストステージの相手がロッテに決まった。まずはここ。3位チームはノンプレッシャーで向かってくる。しっかりと初戦を取りたい。
先発は伊藤大海だろう。誰も異論はないはずだ。彼でシーズンが開幕し、現時点でチームに貯金を「10」ももたらしている。相手どうこうではない。自分の投球ができれば、必ず勝てるピッチャーだ。3点あれば、白星は見えてくる。