〝秀才軍団〟札幌東が53年ぶり全道王手 初登板・河合が6回完封&決勝三塁打【秋季札幌支部】
■秋季全道高校野球札幌支部予選(10月2日、札幌麻生ほか)
▽Eブロック準決勝 札幌東陵0-10札幌東 ※六回コールドゲーム
新チームからOBの山本直洋監督(45)が率いる札幌東が、終盤の猛攻で札幌東陵にコールド勝ちし、2季連続の代表決定戦に進出。秋は53年ぶりの全道大会出場に王手をかけた。
公式戦初登板の河合投手が投打で活躍
野球部からも毎年のように国公立大合格者を輩出する秀才軍団が、全道大会への〝最終試験〟に駒を進めた。公式戦初登板の河合駈(かける)投手(2年)が六回完封すると、バットでも二回2死二、三塁から中越えの先制2点三塁打の活躍。21年夏以来のコールド勝利に、指揮官は「九回まで粘り強く戦うぞ、と。コールドは想定してなかった。自分、母校なんですよ。なので後輩たちと一緒に戦える喜びはあります」と声を弾ませた。
6回3安打0封しかも無四球
この日は1回戦で完封したエース・田頭雄太投手(2年)に代わり、公式戦未登板だった河合に白羽の矢が立った。「昨日の練習の時、ちょっと緊張してたんですけど、きょうは緊張しなかった。コントロールと打たせて取るのを意識してやってました」。許した被安打3本は全て単打。さらに無四球と丁寧な投球で、最後まで本塁を踏ませなかった。
北大進学目指し学業と両立
河合の父は、農学博士で北大准教授の正人さん(53)。今年3月にはそのツテで、静内の北大研究農場で研修合宿を行い、チームビルディング。河合も北大進学を目指して、学業と野球の両立に取り組んでいる。
夏は代表決定戦で悔し涙
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
夏は札幌支部代表決定戦でとわの森に敗れ悔し涙をのんだが、その試合に出場していた吉岡龍主将(2年)を中心に、リベンジの秋に向けて、他部との共用部分のあるグラウンドを有効活用し鍛えてきた。吉岡は「後攻が決まった時から、初回と六回と九回に整備とかで区切りになるところの守備を大事にしていた。初回をしっかり0点に抑えたことで、流れを持ってこれた。打線の方も1回戦はフライ上げちゃって、低い打球を意識して練習していたので、練習の成果が出た」と胸を張った。
母校率いる指揮官「相乗効果生まれ楽しみ」
まだまだ成長途上だ。新チームでは1年生が4人、レギュラー番号をゲットした。今春、大麻から赴任した山本監督は「夏までBチーム持っていて、1年生が多かった。1年生に結構いい選手がいて、正直、2年生が食われるんじゃないかと思ってました。だけど、いざ新チームが始まったら、2年生が底力を発揮して、相乗効果が生まれている。ケガしてベンチを外れている子もいるので、なかなか楽しみ」と期待を込める。
代決の相手は札幌日大 ジャイキリ狙う
代表決定戦の相手は、今夏の南北海道代表の札幌日大高。吉岡主将は「秋って、強豪チームは夏に勝ち進んでいて、僕らの方が新チームが始まったのが早い。夏より可能性はあるかも、って思っているので、この秋は絶対行きたい」。臆することなく、ジャイアントキリングを起こし、プレド進出に名乗りをあげる。