《岩本勉のガン流F論》清宮よ 長嶋さん、掛布さんになれ!
■パ・リーグ24回戦 日本ハム3ー2楽天(10月5日、楽天モバイルパーク宮城)
CSを見据える日本ハム 消化試合はない
パ・リーグ全6チームの順位がすでに決している。時に消化ゲームと言われることもあるこの時期の試合。だが、クライマックスシリーズ(CS)を見据える日本ハムにとっては重要な一戦だ。それぞれが与えられたミッションを遂行すべく、目の前のプレーに没頭した。
ポストシーズン1戦目の先発予想は加藤貴
投手陣でいえば、加藤貴、北山、金村。CSファーストステージの先発を射止めるべく、いずれも良い調整ができていた。その上で予想したい。ロッテとの相性、シーズンを通した数字を見れば、第1戦目の先発マウンドは加藤貴に託されそうだ。そのほかのトピックスでは斎藤。プロ初セーブ、おめでとうと伝えたい。
成長著しい清宮の幸ちゃん
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打者で特筆すべきは清宮の幸ちゃん。状態を上げてCSに臨みたいところで、しっかりと価値ある一発を見舞った。この試合に限らず、今シーズンの清宮は一回りも二回りも成長を遂げた。特に夏場。7月(打率.383)、8月(.320)、9月(.303)とコンスタントに打ち続け、クリーンアップに定着した。
投手が最も嫌がるポイント ボール球を振らない
何が優れているのか。対戦したピッチャーは皆、攻略ポイントをつかめずにいる。それもなぜか。ボール球を振らないのだ。釣り球に手を出さず、ストライクからボールになる勝負球にもバットが止まる。まさに好球必打だ。
バットに乗せるのがうまかった吉永幸一郎
私の現役時代。最も苦手にしていた吉永幸一郎(ダイエー)を連想させる(通算50打数25安打の打率.500、4本塁打11打点)。バットに乗せるのが実にうまく、パ・リーグを代表する強打者だった。ただ、清宮には強打者だけに終わらず、「名選手」になってもらいたい。
守備でもポジションを取ってこその名選手
名選手と呼ばれたプレーヤーは皆、守備でもしっかりとポジションを手にしていた。サードでいえば、長嶋さん、掛布さん、ソフトバンクの小久保監督もそうだ。中村紀洋もそう。日本ハムなら、片岡篤史に小笠原道大。幸ちゃんなら、なれる。守備も、練習量と様の変わり方が比例している。バッティングに関しては、まだまだ伸びしろを持っている。間近に迫る短期決戦。負けられない緊張感の中、さらなる成長を遂げてもらいたい。期待してるで!