ファイターズ
2024/10/09 06:00

【一問一答】新庄監督のレギュラーシーズン総括 選手のこと、SNSでのやりとり、そして将来のこと

レギュラーシーズン最終戦を終え、ファンの声援に手を振って応える新庄監督=撮影・村本典之

 日本ハムの新庄剛志監督(52)がリーグ2位と躍進を遂げた指揮3年目の2024年レギュラーシーズンを振り返った。時に堅実、時に想像もつかない采配でチームを勝利に導いた。パ・リーグのライバル5球団に負け越しなしと堂々の戦いぶりを披露。チームとしては6年ぶり、新庄体制で初のポストシーズン進出も決めた。指揮1、2年目にまいた種が確実に芽吹いた今季。一問一答は以下の通り。

ー就任3年目、レギュラーシーズンは2位が確定。今季を振り返って
「1位を取れなかったのは、本当に悔しいです。2位も3位も…4位は違うかな(笑)。2位も3位も一緒ですけど、優勝させたかったですね。それは本当に正直な気持ち。でも、今年の最初に(設定した)最低でもクライマックスに出場するという目標はかなえられたかなと思います」

ーその中で一番、チームが成長した点は
「一番のポイントはけが。けが人を増やさずに、いろんな選手を起用して休ませながら、いけたっていうのは、めちゃくちゃデカいですね。やっぱり固定して戦って、その固定メンバーがけがしてしまってズルズルいくのをすごく気にしていたので。けが人が出ないことで2位にたどり着けた」

ー野手では春先に田宮、交流戦で水谷、後半戦は清宮、レイエス。その都度、ヒーローが生まれた
「ヒーローを生まれさせたんです。ハハハ(笑)。練習の姿や試合の結果は別にして、いくら結果を出したとしても奮い立たせる方法というか。それはものすごく意識した。打っても次の日、外して。また打てば試合に出られるという。あとは一日一日、その選手の表情とか走り方とか、ちょっと違和感がありそうだなと思ったら休ませて。それがうまくいきましたね、今年に関しては」

6月2日のDeNA戦、四回1死二塁、プロ初本塁打となる2ランを放った水谷(右)を迎える新庄監督

 

ー投手陣は伊藤を筆頭に2桁勝利が3人。中継ぎ投手も充実していた
「それに関しては、もうピッチングコーチのおかげですよ。僕はピッチャーしたことないので。モチベーションや疲れ具合とか。一人の選手が疲れたら『ちょっと一回、落としませんか』と。そこで一回、リフレッシュさせて。そのやりくりはピッチングコーチがしてくれた。感謝しかないです」

ー福島や柳川ら若い投手も出てきた
「今年、緊張したというか…。柳川くんを抑えに起用した時は、震えながら見てましたね。(田中)正義くんがちょっと調子落ちて、柳川くんというプランがあった。大事な試合で、あの時は楽天戦でしたよね。あそこは(球審に震えた声で)『いやあながわくん』って言いましたね。それくらい緊張しました。そこで抑えてくれた。そこから8セーブか。パパパンっていってくれた」

8月7日の楽天戦、プロ初セーブを挙げた柳川(右)を迎える​新庄監督

 

ー今季、ターニングポイントとなった試合は
「むちゃくちゃありすぎて、分からないです。交流戦(の直後)で一回、5位まで落ちましたよね。そこで『どうなるんだろう、ここから。またズルズルいくのか』っていうところで、また貯金が10ぐらいまで、あっという間にいったじゃないですか。あそこはもう『よくやった』『ありがとう、選手たち』と。あそこがターニングポイントですね。だって、みんなズルズルっといくと思ったでしょ。みんな(報道陣も)思ったと思うんですよ。だって、僕が思ったんだから(笑)。よう巻き返したなって。それが成長ですよね。(貯金1からの)ロッテ戦の3連勝もデカかったですね。あそこから勢い付いてバーンっていったんで。あとはマルティネスが開幕してから全然、調子が上がってこなくて、それでも使い続けた。グワチョが4番として活躍しだして、勢いを付けてくれて、そこで清宮くん、レイエスが活躍をしてくれて、ここまで引っ張ってくれたというのは大きいですね。あとピッチャーに関しては伊藤くん。本人とは15勝が最低ライン。取りにいくよということは伝えていた。伊藤くんの頭の中では、もう日本シリーズに行くことしか考えていないと思う。自分の勝ちよりも」

7月21日のロッテ戦、九回2死二塁、2点本塁打を放った清宮(21番)を出迎える新庄監督

 

ー現役時代に日本一となった2006年のファイターズと比較して
「僕、選手時代はクライマックスシリーズでどう勝ったか、日本シリーズでどう勝ったかも、ほぼ覚えていないですね。今年どういう戦い方をするか分からないけど、最初のロッテさん、そしてソフトバンクさん。そこはもう飛び越えているんですよね。僕の頭の中で。日本シリーズをエスコンフィールドでするっていうことしか頭にないので。日本シリーズに行くんだっていう気持ちしかない。飛びすぎ?(笑)」

2006年10月26日、日本シリーズを制し、日本一を祝うビールかけをする新庄

 

ー3年前の監督就任時、スタープレーヤーを7人つくると話した。今年で何人がスターになったか
「11人くらいですかね。スタープレーヤーっていうか、スターになれる要素を持っている。今、段階を踏んでいっている選手が11人くらいいますね。だいたい分かるでしょ。指で数えたら」

ーまだ段階を踏んでいるのか
「オールスターに一応10人選ばれたでしょ。水野くんはけがでちょっと出られなかったですけど。それを省いても柳川くん、福島くんとかもスターになれる素質は十分あるので。そこからは本人次第で変わってくると思うから。こんなに現れるとは思っていなかったんですけど…7人でいいのに(笑)。ハハハ。そんなに増やしてもらっても困るので」

ー監督の思いに選手たちが応えてくれた
「あとはSNSのやりとりかな。それは本当に大きなポイントだったと思います。会話の内容は言えないけど」

ー選手とのSNSを通じたコミュニケーションは監督就任以来ずっと取り組んで来た

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