《SYUNENの信条》今川優馬 フェニックスL初戦で指揮 超攻撃野球を掲げて大勝
■みやざきフェニックス・リーグ 四国IL選抜1ー9日本ハム(10月7日、宮崎・ひなたひむかスタジアム)
采配ビタリ! 稲葉2軍監督から託されたタクト
日本ハムの今川優馬外野手(27)が7日、みやざきフェニックス・リーグの四国IL戦で〝監督〟を務めた。
稲葉篤紀2軍監督(52)から采配を託され、超攻撃野球をテーマに掲げ、三回までに8盗塁。打順の並べ方もピタリとハマるなど、執念のタクトを振るった。
三塁コーチャーは清水 一塁コーチャーは阿部 福田光がヘッドコーチ
稲葉2軍監督が発案した「野球勘」を鍛えるための試み。「せっかくだから優馬にやってもらおうと思って」と、初戦の監督に指名されたのは道産子スラッガーだった。
三塁コーチは同学年の清水が務め、一塁コーチは高卒3年目の阿部が担当。ベンチでは〝ヘッドコーチ〟福田光のサポートを受け、チームを9―1の大勝に導いた。
まるでBIG BOSS! 目いっぱい語ります!
今川は攻撃時、新庄監督さながらにマスクを着用。誰よりも大きな声でチームを鼓舞した〝指揮官〟が、《SHINJOの信条》ならぬ《SYUNENの信条》で試合を振り返った。
―新庄監督を意識してマスクを着用していた
「やっぱ、サインがバレちゃいけないかなと思って。CS(クライマックスシリーズ)が控えているので。スパイがいたらアレなので。マスクもきちんとして、ちゃんと徹底しました。そこは新庄監督になりきって」
―稲葉2軍監督も「良かった」と褒めていた
「ありがとうございます」
―指揮を執ってみて
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「きょうはテーマとして〝超攻撃野球〟を掲げてやったんですけど、野球は打つだけではなくて、塁に出たら走って。盗塁すればチャンスが広がると思ったので、きょうはみんなに塁に出たら3球以内に走れたら走ろうね(と伝えた)。その意図として、データの少ないピッチャーが相手でも、常にベンチから癖を見る。キャッチャーの癖とか、いろいろあると思うので。常にベンチから見て勉強しようと。あとは走るのが多くなったらストレート系が増えると思うので、それをしっかりバッターがはじき返そうというテーマでやっていた」
―二回には1死一、三塁から重盗を決めた
「あれはサインミスなんですよ。あれは(三塁走者)アタル、山口のサインミス。ただ、一塁ランナーの盗塁だったんですけど、勝手に走ったので。結果オーライだったんですけど。でもそれが、走るいい意識付けになったんじゃないかと」
―1試合で8盗塁を決めた
「目標は10盗塁だったんですけど。でも点差がちょっとついてしまったので、控えようと。いろいろあるので。10盗塁、いきたかったですね」
―打順も考えたと聞いた。3番・梅林が3打点、4番・加藤豪が本塁打を含む4打点
「それは豪将さんとか、みんなが打ってくれたおかげなので。僕は打ちやすいように、思い切りいけ、みたいな声かけをしていたぐらいなので」
―打順を決めるのは悩んだ
「新鮮ですね。悩みましたね。いかにランナーがたまったところで、かえせる人が大事かなと思っていたので。豪将さん…きょうの先発ピッチャー(安城)はオイシックスで何度か対戦したことがあるピッチャーなので、合いそうかなと。勘ピューターが」
―ベンチでは横に福田光がいた
「きょうはヘッドコーチに福田光輝を据えて。優心に三塁コーチャーをやってもらって。僕がお願いして、全部サインを出してもらってやった。2人で協力プレーで」
―清水の三塁コーチも様になっていた
「すごくないですか。キャッチャーやから普段、出しているので」
―福田光を含めて、うまくいっているように見えた
「みんなでその都度その都度、問題があった時は話し合いながらやれたので、いいチームワークでした」
―無事に勝利を挙げた
「初陣、勝率100%なので(笑)」
―指揮を執って、勉強になった部分もあった
「めちゃめちゃ勉強になりましたし、普段、監督がこういうふうに考えているんだなとか、こういう意図があるんだな、みたいなことを勉強できたので。いざ、次に自分が打席に立った時とか、こういう意図をもってやっているんだなというのを反映しながらやれたら、選手と監督で、より信頼関係が生まれるかなと」
―今後は今川選手として
「結果…もちろん結果も大事ですけど。こうやって試合に出させていただく機会があるので、まだCSもありますし、いつ何が起こるか分からないので。いつ呼ばれてもいいように、CS、日本シリーズを見据えて準備をしたい。常に絶好調な状態でいられるようにしたいです」
稲葉2軍監督も納得の表情 9日は清水が指揮
ベンチの外から試合を見守った稲葉2軍監督は「選手同士でいろんな課題が出て、もっとああしよう、こうしようという話が出ていた。例えばスチールしてストライクだったら、空振ってあげようとか。そういう細かい気付きがあったので、きょうは良かったんじゃないですか」と笑顔を見せた。
「あさっては優心にしようかなと思って」と、9日のくふうハヤテ戦では名サードコーチャーぶりを発揮した清水が指揮を執る予定だ。