伏見寅威 退任するオリックス中嶋監督へ「少し残念」 移籍の際にかけてもらった言葉は
■パ・リーグ25回戦 日本ハム―楽天(10月7日、楽天モバイルパーク宮城)雨天中止
2022年シーズンまでオリックスでプレー
日本ハムの伏見寅威捕手(34)が、6日に今季限りでの退任を表明したオリックスの中嶋聡監督(55)への思いを口にした。
ベテラン捕手は中嶋監督就任1年目の2021年にリーグ優勝、そして翌22年のリーグ連覇と日本一に貢献。中嶋監督の下で得られた優勝の経験を、今度は〝下克上日本一〟を目指すチームに還元する。
21年に91試合出場 25年ぶりのリーグVに貢献
突然の退任表明に、伏見も驚きを隠さなかった。「来年も戦えると思っていたので、少し残念です」とポツリ。20年のシーズン途中から監督代行として、チームを率いていた中嶋監督はそのオフ、正式に監督へと就任した。
伏見は「僕の恩師じゃないですけど、あの人に使ってもらったから、今があると思っているので感謝の気持ちでいっぱいです」。そう話したように、21年は捕手としてチームトップの91試合に出場し、25年ぶりのリーグ優勝に貢献した。
妥協を許さない指揮官 使わなかった「仕方ない」
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同じ捕手出身の監督だったが「本当に何も言われなかったです。何か直接的に指導されたことはほぼない」と振り返った。しかし妥協することのない指揮官だったという。「仕方ないっていう言葉は絶対に使わなかったんですよ。どんなに打たれた時とか、うまくいかない時でも、仕方ないよっていう言葉は使わなかった。より良くするためにどうするかを考えろっていうことだったのかなと思います」
兄貴肌な一面も 「近くにいてくれる存在だった」
一方的に選手と距離を空けることはなく「ふざけた話をする時もあれば、真剣な話をする時もあって、結構、近くにいてくれる存在だった」と兄貴分なところもあった。
いざ恩返しの日本一奪取へ CSへ気持ち新た
FA(フリーエージェント)で日本ハムに移籍した際には「(対戦時に)遠慮はするな」とハッパをかけてくれたという。「正直、めちゃくちゃ意識しましたけど、全力で向かっていこうと思ってました」と思いに応えるよう、100%の力で立ち向かっていった。
次は日本ハムを日本一に導くことが大きなミッションとなる。今の伏見寅威を表現して、ポストシーズンを勝ち抜くことが、中嶋監督への〝恩返し〟となる。