ＤＦラインを下げ過ぎると…

　あと数分、頑張れば敵地で貴重な勝ち点３をゲットできるはずだったG大阪戦（１●２）のアディショナルタイム。ＤＦ大﨑がハンドを取られてＰＫ。ゴール前にブロックを敷いてクロスをはね返して逃げ切る作戦だった。ただ、ＤＦラインを下げ過ぎると、不可抗力で何が起こっても不思議ではない。

　ＦＷサンチェスとＦＷバカヨコがＧ大阪にもう少しカウンターで脅威を与えられていたらＤＦラインはあそこまで下がることはなかったと思う。ジャッジ後の大﨑の反応を見るとボールに手が当たっていたのだろう。ＶＡＲがなければそのままスルーできていたシーンだったのだが。仕方ない。

宇佐美の美しい技術が上回った

　ゴール前でよく体を張っていた札幌の選手たちだったが、相手ＦＷ宇佐美はそれをも上回る技術を持っていた。こぼれ球がＧ大阪の方にこぼれ、宇佐美の足元へ。スライディングした大﨑の股を抜いてゴールに迫ろうとした。対峙したＤＦ岡村は宇佐美の切り返しに引っ掛かりスライディングさせられてかわされた。

　岡村は飛び込んだ自分のミスと悔やんだが、彼を責めることはできない。それくらい宇佐美の切り返しは美しく凄かった。相手を褒めるしかない。仕方ないで済ませたくないのだが…。

バカヨコに見習ってほしい白井の一発

　ヒーローになり損ねたＦＷ白井はかわいそうだったが、古巣相手に先制点を奪い、気概を見せた。それも相手からボールをかっさらってのゴールだった。淡白なプレーが気になるバカヨコには見習ってほしい一発だった。ＦＷ鈴木の欠場で最前線のポジションが空いたにも関わらず助っ人外国人ＦＷが先発できない状況はいかがなものか。後半に流れを変えるためのカードとして温存されていたならちゃんと働いてもらわないと。

湘南、柏は直接対決が残っている

　Ｇ大阪戦で勝ち点が獲れなかったことで札幌は相当苦しくなった。残り５試合でターゲットの１７位・京都とは勝ち点差が９。今季は残留ボーダーラインの勝ち点が上がりそう。勝ち点３８の湘南、柏とは直接対決が残っている札幌だが、もう一つも落とせないところまで追い込まれたと言っていい。