18年ぶり出場の函館中部は北海と道内最古対決【秋季全道抽選会】
16日にプレドで開幕
16日に大和ハウスプレミストドーム(プレド)で開幕する、秋季北海道高校野球大会の組み合わせ抽選会が行われ、18年ぶり7度目の函館中部は、18日の2回戦で2連覇を狙う北海と対戦することが決まった。大会は20日に4強が出そろい、休養日を挟んで23日に準決勝、24日に決勝が行われる。
延長十回タイブレーク制し支部代表
函館地区トップクラスの進学高が、プレド初見参だ。代表決定戦では市立函館との延長十回タイブレークを制して勝ち上がってきた。支部大会は2試合無失策。全19イニング完投した、エースの斉田龍平主将(2年)は「全道大会に出よう、という目標でやってきて、秋にこうして出られたのはすごくうれしい。ずっと守備練習を中心にやってきたので、ノーエラーはすごいこと。僕が投げていても、頼もしい守備でしたし、出ている選手たちは自信になったと思う。全道大会でも自信を持ってプレーしてくれたら」と意気込んだ。
1895年創立の伝統公立校
道内最古の公立&私立対決だ。函館中部は札幌南と並び1895年創立の公立校。北海は1885年創立の道内最古の私立校。昨夏は南北海道大会1回戦で北海に1―8で敗れた。雪辱の一戦となるが、斉田主将は「去年戦ったことは意識しないで。多分意識してしまうと思いますが、できるだけ普通の大会の1回戦として、全力で100パーセントの力を出すことを、チーム全体でやっていきたい」。名前負けせず、全てを出し切り立ち向かう覚悟だ。
進学校ゆえ部員集めに苦労も
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2013年秋から指揮してきた弦木裕監督(48)は同校OB。函館地区の公立校ではトッププラスの進学高。「学力的なところがグッと上がり、6クラスあったところが5クラスになってしまったり。なかなか願書を出しにくい格好になってしまいました」。新チームの2年生は7人、1年生は4人。部員集めに苦労しているため、練習も工夫しながら行う。斉田主将は「人数が少ない分、1人が打てる回数や本数は、他の人数が多いところに比べたら、1球、2球、もっと多く取れる」と前向きだ。
1946年夏の甲子園で対戦した相手と続く交流
伝統校らしい縁だ。4年ほど前から、同校OBで山形大の監督を務めている沼田尚監督を通じて、函館中時代の1946年夏の甲子園で初勝利した相手の山形中(現・山形東)と夏休みに函館で定期戦を行うようになった。「甲子園の再戦をしよう、というところから始まった」と指揮官。コロナ禍で一時は中断したが、再び交流が続いている。
11人で臨む 3大会連続白星発進へ
来春創立130周年を迎える。秋は69年の4強が最高だが、前回出場の06年、その前の03年と2大会連続で初戦を突破している。「子供たちの数も減って、11人という中で、一瞬『う~ん』と思った時もありましたが、こうして頑張ってくれると、人数じゃなく、これが新しい形なんだ、と。やれるだけやります」。ベンチ入り20人に満たないが、心を一つに3大会連続白星へ準備を進める。