ファイターズ
《ハム番24時》10月12日
CS(クライマックスシリーズ)ファーストステージに備えた11日の練習中、矢沢がブルペン入りしていた。現在は野手の戦力として1軍に帯同している。6月23日の楽天戦(エスコン)以来4カ月ほど、投げていない。常識的に、ぶっつけ本番の登板は考えにくいが、何か特別な意図があるのではないか、と勘ぐっていた。
矢沢本人を取材すると「(コーチから)ブルペンに入るように言われたので。練習ですね。(野手として1軍再昇格後)2度目です」と教えてくれた。スタメンではなかった9月30日の西武戦(ベルーナ)でも、試合中に投球練習を行っていたようだ。
当然、さまざまな展開を想定し、中継ぎの枚数は揃えている。ただ、短期決戦は何が起こるか分からない。けがや危険球退場などの不測の事態を見据えた危機管理の一環かと推理した。この日、建山投手コーチに投手・矢沢の役割について尋ねたら「対ポランコ、ワンポイント」と真顔で返された。
記者が「え? 本当ですか?」と驚くと、笑われた。「せっかく二刀流の選手が1軍にいるんだから、投げる準備もしておこうと。そんなに深く考えんといて、ピッチャーとしては。こっち(バットを振るジェスチャー)メインだから」。その答えを聞いて納得した。ただ、降って湧いた秘密兵器説が本当だったらー。少しだけ期待し、ワクワクした。