大ケガから復帰の札幌GK高木駿「高い位置でボールをさばくのを意識していた」練習試合で60分間プレー
■10月12日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
▽練習試合(30分×4) 札幌8-3北海道十勝スカイアース(2-2、2-0、2-1、2―0)
札幌得点者:鈴木、馬場、青木、中村、サンチェス×2、出間×2
左膝前十字靭帯断裂から約8カ月
北海道コンサドーレ札幌は北海道十勝スカイアースと練習試合を戦い、8-3で勝利した。主力選手が多く出場した1、2本目のゴールマウスはGK高木駿(35)が守った。今年2月の左膝前十字靭帯断裂から約8カ月。待望の公式戦復帰に向けて、高木がまた一つ段階を踏んだ。
「緊張感があった」
昨夏の加入後すぐに正GKへに着した頼れる守護神の完全復活がいよいよ秒読み段階に入った。先月12日に全体練習への合流を果たしてからちょうど1カ月となったこの日は、60分間に渡ってプレー。「久しぶりにゲームができて楽しかった。相手もしっかりプレッシャーに来てくれるので緊張感があった」と、復活に向けて手応えをつかんだ。
PA飛び出すプレー健在 「裏を取られた選手と僕の間でもっと…」
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ペナルティーエリアを飛び出して高いポジションを取り、積極的にビルドアップに参加していくという高木独自のプレースタイルは健在。チームメートとの連係ミスなどもあって2失点こそ喫したものの、「失点は裏を取られてからどう処理するかのところでミスがあったもの。裏を取られた選手と僕の間で、もっとコミュニケーションを取って対処できれば防げる。高い位置を取る感覚というものをもっと取り戻さなきゃいけないので、今日は高い位置でどんどんボールを受けてさばいて、というのを意識していたので、いい具合にできたかな」と良い予行演習となったようだ。
菅野、児玉との定位置争い
最近の11対11では1本目のサブ組GKとして配置される機会が増えてきており、離脱中に第2GKに定着したGK児玉潤(27)とのメンバー入り競争、そしてGK菅野孝憲(40)との正GK争いが勃発することが予想される。「スタメンをしっかり取れるように、毎日の練習でやっていきたい。自分が出たらどういうプレーができるかというのを常にアピールしていきたい」と、再び守護神の座に返り咲こうとしている。
残留争いへ自分なりにアプローチ
今季のリーグ戦は残り5試合。チームはJ1残留に向けて厳しい状況に追い込まれているが、「自分たちがボールを持って攻め続けるというのが札幌の強み。ここから先は全部勝たなければいけない。そのために何をしなければいけないか、自分たちのやるべきことを整理してやらないといけない。僕としても、自分のプレーを通してアプローチしていきたい」と、現状を打開する術を自らの背中で示していこうとしている。ケガという逆境を乗り越えた高木が、ラスト5戦の札幌を熱く盛り上げていく。