河野竜生 CS初登板で完璧火消しのポランコ斬り 崖っぷちも背水の覚悟で巻き返しをー
■2024 パーソル クライマックスシリーズ パ ファーストS第1戦 ロッテ2-0日本ハム(10月12日、エスコンフィールド北海道)
八回2死一、二塁で4番手登板 持ち味発揮の回またぎ
日本ハムの河野竜生投手(26)が12日、エスコンフィールド北海道で行われたCSファーストステージのロッテ戦で火消しと回またぎの任務を完璧にこなした。
八回2死一、二塁のピンチで救援し、本塁打を放っていたグレゴリー・ポランコ外野手(33)を三振斬り。九回には先頭の佐藤都志也捕手(26)も打ち取り、パ・リーグ最優秀中継ぎ投手の貫禄を見せつけた。
自身初の短期決戦も通常運転
入団5年目で初めてCSのマウンドに上がった。しかし、超満員の球場の雰囲気を味わう余裕はなかった。窮地でリリーフを告げられた。
「気持ちは(レギュラーシーズンと)特に変わらなかったですね。投げることに必死でしたし、なんとかチームで力を合わせて1勝を、というところだったので。これ以上は点をやれない。バッターに対して勝負していくことだけしか考えていなかったです」。怖いほど、集中していた。
ピンチを脱して雄たけび 狙い通りの空振り三振
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追い込んでから139キロのカットボールでポランコを三振に仕留めた。クールな左腕は珍しく、ほえてガッツポーズを見せた。
「ああいうピンチの場面では基本的に全球勝負。全部、空振りを取るつもりでいきました」。狙って最高の結果を導き出した。
任された役割を完璧に遂行 「勝つためにやっている」
九回も続投し、先頭の佐藤を二ゴロに抑えると、お役御免となった。イニングまたぎで、左の強打者2人を封じた。
気持ちのコントロールが難しいタフな役回りだったが「勝つためにやっているので、イニングまたぎとか、そこはどうでもいい」と言ってのけた。
常に前を向く頼れるリリーバー
結果としてチームは手痛い1敗を喫した。だが、後ろ髪を引かれることはなかった。試合後、河野は現実を直視し「僕らはもう後がないですし、本当にやるだけだと思う。逆に言えば、失うものはない」と強調した。
目指すは日本一のみ! フル回転宣言!
レギュラーシーズンで52試合に登板し、疲労はたまっているはずだが、最後の力を振り絞る。
「ここまで来たら、日本シリーズまで全部、投げるつもりで準備します」。連投も望むところ。今季の快進撃を支えてきたリリーバーは、頼もしくフル回転の覚悟を示した。