万波中正 初CSでマルチ安打 崖っぷち第2戦へ「必ず勝つ、それだけです」
■2024 パーソル クライマックスシリーズ パ ファーストS第1戦 ロッテ2ー0日本ハム(10月12日、エスコンフィールド北海道)
敗戦の中でも光ったマルチ安打
日本ハムの万波中正外野手(24)が12日、CSファーストステージ第1戦に「6番・右翼」で先発出場。ロッテ・佐々木朗希投手(22)から2安打を放ち、打線を活気づけた。
先勝を許したが、勝負はこれから。若き大砲のバットがチームに連勝を呼び込む。
まさに投手戦 四回までともにゼロ行進
息詰まるロースコアの展開。両先発は四回まで、スコアボードに「0」を並べた。〝令和の怪物〟攻略を目指した万波は、積極的に仕掛けることで突破口を見いだしていた。
狙い通りの積極的なバッティング
初めて経験する短期決戦でも、持ち味のアグレッシブな姿勢を崩さなかった。二回1死の第1打席。初球のスライダーに反応すると、ライナー性の強烈な打球が三遊間を突破した。
「入りは曲がり球が多いので、しっかり狙いを絞っていた。初球から迷わずいけたのはかなり大きい。緊張もあって、うまく振っていけるか不安もあった。打てて、ちょっと優位に(対戦を)進められた感じがします」
「許容範囲」の緊張感&高揚感 第2戦へ気持ち新た
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先頭で迎えた五回にも安打を連ね、チャンスメークに成功。チームは僅差の試合を落としたが、打の主役が放った2安打には大きな価値がある。
「(七回2死二塁の)チャンスで打てれば、なお良かったけど、まずは2本。もっと舞い上がるかな? と思っていたけど、許容範囲で試合に臨めた。良い緊張感、高揚感で(CSに)入れたと思う」
大舞台にめっぽう強い 「そういうのが好き」
舞台が大きくなればなるほど、ハイパフォーマンスを引き出せる。昨年には球宴MVPに輝き、「アジアプロ野球チャンピオンシップ」では一発を放つなど、侍ジャパンの全勝優勝に貢献した。大舞台でこそ、持って生まれたスター性が発揮される。
「得意っていうまでの意識はないけど、そういうのが好き。より集中できる感覚もあります。後がない状態も良い意味で楽しめている。必ず勝つ、それだけです。3戦目につなげられるよう全力で楽しみたい」
ファンの声援に気合も上昇 「期待に応えます」
8年ぶりの本拠地開催。地元ファンから送られる温かな声援は、紛れもなく力になっている。
「グラウンドからも、通路までびっしり立ち見のお客さんまで入ってるのが見えている。ありがたいなって思うし、北海道のファンの皆さんが久しぶりのCSを楽しみにしてくれている印象。期待に応えます」
強烈な一振りで、シリーズの潮目を変えてみせる。