イエスタが新体制発表会見 元球児の道産子MB出口大聖が加入発表から僅か4カ月で遂げた進化とは
北海道イエロースターズの道産子MB・出口(前列左から2人目)ら6人の新加入選手と浜崎監督(中央)ら=撮影・西川薫
スローガンは「Evolution of Stars 星達の進化」
昨季V2で初優勝し、今季は新Vリーグに参戦する北海道イエロースターズが15日、札幌市内のホテルで新体制発表会見を行った。今季のスローガンは「Evolution of Stars 星達の進化」に決定し、新加入選手6人を紹介した。昨季はV2・大分三好に所属した札幌市出身のMB出口大聖(24)は地元クラブでのプレーを希望して加入。チーム3番目の最高到達342センチを生かし、攻守において勝利に貢献するつもりだ。また、新コーチには2021ー22年シーズンから2季、V1・ジェイテクトSTINGSで監督を務めたイタリア人のフェデリコ・ファジャーニ氏(33)が就任した。
新Vリーグでの優勝が目標
中学まで甲子園でプレーすることを夢見ていたサウスポーが、バレーボールで頂きを目指す。出口は「新Vリーグで優勝することが一つの目標。スタッツとしてはブロック賞とスパイク賞を取れるような安定感を見せられるように頑張っていきたい」と意気込んだ。
左利きのミドルはチームに取って貴重な存在だ。就任2年目の浜崎勇矢監督(36)は「 C クイックベースのバレーボール、早いトス回しになるけど、そういうバレーボールが展開できるという部分ですごく評価してます。あとはブロックにも期待します」。
野球肘の悪化でバレー部に入部「優しそうな雰囲気があった」
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小学2年から野球に打ち込み、中学は軟式のクラブチーム・JBC札幌でエースとしてプレー。小学4年で野球肘を発症し、だましだまし続けていたが、札幌平岸高入学直前に悪化してしまった。野球は諦めたが、入学時ですでに身長185センチということもあり、何かスポーツは続けることを決意。部活動見学ではバレーボールかバスケットボールで迷ったが、「バレー部はちょっと優しそうな雰囲気があったのでバレー部にしました。そこが分岐点だったと思います」。肘の内視鏡手術を経て、バレーボーラーとして歩み始めた。
高校長身選手発掘育成合宿に選出
高校ではライトで、エースとして活躍。3年間で全道大会への出場はなかったが、2年の冬には190センチを超え、高校長身選手発掘育成合宿に選出された。「その時に身体測定の結果が良くて、そのままトントン拍子に国体の選手に選ばれた」。
怒られていた野球でメンタル強化
進学した国際武道大では、周囲のレベルの高さを痛感。生き残るためにミドルブロッカーに転向した。「甲子園を目指していたけど、野球肘で、やりたいけど反面できないっていうもどかしさはあった。いまは監督に怒られることはもうないけど、大学時代は結構怒られた。でも怒られるのは野球の方が怒られてたので、メンタル面は野球で培ったかな(笑)」と笑い飛ばした。
高さだけじゃないけど…
バレーを始めてまだ9年目。伸びしろは無限大だ。6月の加入発表時、プロフィールの最高到達は335センチだった。「最近測ったら、ちょっと伸びて342センチになってた。でもバレーボールは高さだけじゃなくて、別の部分も必要なので、もうちょい練習していかないと」。スローガン通り、地元クラブで進化する道産子ミドルブロッカーが勝利に貢献していく。