ファイターズ
2024/10/15 20:15

《ハム番24時》10月15日

 最多勝右腕の伊藤を温存し、ファイナルステージに駒を進めた。その決断は並大抵ではない、と感じていた。余力を残して、ファーストステージ敗退となれば、悔いは残らないのか。怖さはなかったのか―。

 短期決戦は高校野球のトーナメントに置き換えられるが、ロッテ戦に全集中し、勝ってから、残された選択肢でベストを尽くすという考え方もある。ただ、日本ハムはCS(クライマックスシリーズ)をひとくくりにして、戦略を練った。建山投手コーチに伊藤温存の狙いをあらためて聞くと「ファイナルの初戦、われわれは1敗のビハインドがあるから、まずタイに持っていく必要がある。そのため。あとは初戦にいくことでもう1回、投げられる。ポイントはその2つだよね」と指摘。続けて「ボスがどこで負けようが一緒と腹をくくっていたこともあるけど、ほかの先発がしっかりしていたからこそ、できたと思う」と明かした。

 もう一つ、驚かされたのは、ソフトバンク戦の先発に備えていた山崎のリリーフ起用だ。これについては、建山コーチも早い段階では想定していなかったそうで「そこがボスの思い切ったところ。中に入れて、勝敗が分かれそうなところで、福也をいく。たぶん、監督しか考えなかった」と感嘆していた。

 新庄監督の発想はなかなか読めない。「ファイナルも絶対にある。あるよ」と不敵に予告した建山コーチ。果たして次は、どんなマジックがさく裂するのか―。

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