燃えないはずがない　最高の舞台でホークスと激突

　日本ハムの水谷瞬外野手（２３）が１６日から始まる「２０２４　パーソル　クライマックスシリーズ　パ」のファイナルステージ（みずほペイペイドーム）に燃えている。

　昨オフ、現役ドラフトでソフトバンクから加入。大舞台で成長した姿を見せ、育ててもらった古巣に恩返しする。

心に誓った王者討ち

　ＣＳ（クライマックスシリーズ）進出が決まっても、手放しでは喜べなかった。チームメートと少し温度差を感じた。優勝したソフトバンクの影がちらついた。

　「ホークスを倒して初めて、みんなと一緒に喜べるのかもしれない」と悟った。

チャンスに恵まれなかったプロ入りからの５年間

　入団して５年間、お世話になった。修行の日々が続き、選手層が厚いチームでは、なかなかチャンスに恵まれなかった。１軍出場はゼロ。特に、レギュラークラスの能力は突出しているように見えた。

肌で知るソフトバンクの強さ

　実際、今季のソフトバンクは序盤から首位を独走した。日本ハムは奮戦したが、終わってみれば、１３.５ゲーム差をつけられた。

　在籍していたからこそ、本当の意味で怖さを知っていて「球団やファンを含め、福岡の街全体が『オレたちは強い』みたいな雰囲気を出している。悔しいじゃないですか」と実感を込めた。

ファーストＳの分まで　「負かしたいです、ホークスを」

　ロッテとのファーストステージは４打数無安打の３三振と結果を残せなかった。当然、このままでは終われない。

　「やったろ、という気持ちはあります。打つ方でも守る方でも足でも、なんでもいいので、ＣＳ突破に貢献できれば。負かしたいです、ホークスを」。新天地で才能を開花させた交流戦ＭＶＰ男が、悲願のタカ越えに挑む。