高校野球
2024/10/16 18:15 NEW

東海大札幌高の143キロ左腕・矢吹投手が7回1失点 昨年の決勝戦で味わった悪夢とは【秋季全道大会】

力投を見せた東海大札幌高の先発・矢吹投手=撮影・石川崇子

■秋季全道高校野球大会第1日(10月16日、札幌・大和ハウスプレミストドーム)
▽1回戦 鵡川1-5東海大札幌高

 昨秋準優勝の東海大札幌高が、5-1で鵡川に快勝。4年連続で初戦を突破した。新チーム初先発した背番号7の矢吹太寛(たお)投手(2年)が、7回1失点の好投。四回にソロアーチを浴びたが、残り21者はこの日最速141キロの直球とチェンジアップで全て凡退に打ち取った。昨秋、北海との決勝戦に五回途中から3番手で登板して6失点。悔しさを糧に、雪辱のマウンドを目指して腕を振った。

四死球なし テンポ良く打ち取った

 110キロ台のチェンジアップで、次々と相手打線のバットに空を斬らせた。「きょうは四死球なしで、テンポ良く打ち取るピッチングができた。ストレートは結構いい感じにかかり、最後のリリースポイントが良かったので、いいボールがいった。マウンドがいつもやるところより高いので、公式練習からマウンドの高さを確認し、そこから変化球も低め、低め、の意識でどんどん投げた。去年も投げているので、慣れていたのがよかった」と、胸を張った。

 矢吹が1年前の忘れものを取りに戻ってきた。1年前の北海との決勝戦では、4-0から2点差に追い上げられた2死二、三塁のピンチでマウンドを任された。そこは三振で切り抜けたが、六回に2失点で同点に追い付かれ、延長十回タイブレークでは4失点。9年ぶりのセンバツ甲子園は遠ざかった。今でも時々、動画を見返す。「ピッチャーとしてまだ全然だった。気持ちの部分もそうだし、あの時は球速も全然出ていなかったので、コースに投げることもできてなかった。連投だったので、体力的にも後半に落ちて。あの試合は絶対忘れたくなかったし、今年もう一回ここに戻ってきて、次こそ優勝する、という気持ちでやっている」。

悔しさ晴らすため取り組んだ対策は

関連記事一覧を見る

あわせて読みたい