伊藤大海 CS初登板で4失点KO 雪辱のマウンドへ「しっかり準備したい」
■2024 パーソル クライマックスシリーズ パ ファイナルS第1戦 日本ハム2ー5ソフトバンク(10月16日、みずほペイペイドーム)
エースで臨んだ初戦で黒星 際だった王者の強さ
必死の勝負手は実らなかった。日本ハムの伊藤大海投手(27)が16日、CS(クライマックスシリーズ)ファイナルステージ第1戦のソフトバンク戦に先発し、六回途中4失点で敗戦投手となった。
日本シリーズ進出を目指すチームは、エースをマウンドに送り出した大事な初戦で、王者の強さを見せつけられた。
2本塁打を含む10安打で4失点
独特の緊張感に包まれたマウンド上で、大黒柱が苦しんだ。最多勝を分け合った好投手・有原との投げ合い。CS初登板の伊藤は2被弾を含む10安打を浴び、強力打線の餌食になった。
絞り出した敗戦の弁 「粘りきれなかったのが悔しい」
「最初は3人で終わりましたけど、その後もずっとランナーを出し続けるような形になって、攻撃のリズムをつくれなかった。ギータさん(柳田)が戻ってくることで厚みも出て、神経を使う打線。そこで粘りきれなかったのが悔しいです」
レギュラーシーズンで好相性のペイペイドームだったが…
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今季、ペイペイドームでは2勝0敗。防御率1.57と無類の強さを誇ってきた。打倒ソフトバンクを目指す新庄監督は、相性の良さも考慮してファーストステージで右腕を温存。この一戦をCS突破の肝とにらんでいた。
満を持して臨んだゲーム。直球の走りは上々で、状態は決して悪くなかった。だが、わずかな制球ミスでさえ見逃してはもらえない。ストライク先行の強気な投球が、この日に限って裏目に出た。
痛打された変化球 「シンプルに悔しいです」
「真っすぐを(完璧に)捉えられたのは栗原さんの一発で、その他は変化球。ちょっとゾーンに集まりすぎた。真っすぐに合ってないところで、変化球を痛打されるケースが多かった。もったいなかったし、シンプルに悔しいです。いくぞ、いくぞという気持ちが出すぎてしまって、引く部分が必要でした」
まだまだ巻き返しは可能
黒星のダメージは大きいが、ファイナルステージは始まったばかりだ。伊藤の次回登板について問われた指揮官は「本人が一番、悔しいでしょう。次は、今年の最後の意地っていうのを見せてもらいたい」とシリーズ中の再登板を示唆した。
リベンジの機会は、すぐに訪れる。「そのつもりで、しっかり準備したい」と背番号17。〝ドラマ大航海〟の主役は、真っすぐな瞳で未来を見据えた。