《鶴岡慎也のツルのひと声》普通にやれば打てる状態にある。巻き返しのキーマンは清宮
■2024 パーソル クライマックスシリーズ パ ファイナルS第1戦 日本ハム2ー5ソフトバンク(10月16日、みずほペイペイドーム)
制球ミスを逃さないホークス打線
満を持しての登板だった。先発した伊藤だ。ファーストステージの戦いぶりを見ていただろう。気持ちは当然、高まっていたはずだ。調整期間も十分だった。だが、ボールが少しだけ、甘かった。それを逃してくれないのがホークス打線ということだ。
真ん中に集まった直球系 痛打された変化球
特にストレート、ツーシームの直球系。引っかけたり、シュート回転したり。若干、真ん中に集まっていた。球に力はあるのだが、良い時の軌道ではなかった。となると、変化球も浮いてしまう。二回、近藤に打たれたツーベース。その後、正木に食らったタイムリーもスプリットが浮いてしまっていた。
いわゆる体の開き 「次」に期待
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
なぜか。早く結果を欲するあまり、正対するのが早かった。胸がキャッチャー側に見えるのが早い。いわゆる開きが早いということ。修正する前に失投を捉えられてしまった。チームが白星を重ねれば、また登板の機会は訪れる。その「次」に向けて気持ちを切り替えてもらいたい。
好調を維持しているレイエス
打線は、やるべきことができている。三回無死一、二塁での中島の送りバント。七回1死一、二塁での伏見の犠打もそうだ。レイエスも甘いスライダーを逃さず、本塁打にした。2戦目以降、相手バッテリーにプレッシャーを与えられる。レギュラーシーズン同様、いい形で回したいところだ。
インコース攻めに遭った清宮 巻き返しに期待
今季のファイターズには爆発力がある。誰もが打線に着火できる。それが強みでもある。1つの負けを引きずっている暇はないし、引きずることもないだろう。気になるのは清宮。一回の第1打席で執拗(しつよう)にインコースを攻められた。ここで強引になってはいけない。四回の第2打席で一ゴロを打ってしまったように…。
冷静に我慢できるか。自分からバッティングを崩してしまってはいけない。普通にやったら、打てる状態にある。チーム同様、巻き返しに期待したい。