高校野球
2024/10/17 12:00

【プレーバック】秋季全道高校野球大会1回戦 士別翔雲1-2駒大苫小牧(10月17日、札幌・大和ハウスプレミストドーム)

駒大苫小牧は士別翔雲との接戦を制して2回戦に駒を進めた=撮影・西川薫

駒大苫小牧の左腕・寺田が15奪三振

 駒大苫小牧の先発は、左腕・寺田七将(ななと)投手(2年)、士別翔雲も大橋広翔(ひろと)投手(2年)のエース同士の投げ合いで始まった。

 寺田が一回から奪三振ショーを展開した。130キロ台中盤の直球を軸に、先頭から2者連続三振を奪うと、二回には3つ。三回には先頭に内野安打と送球エラーが重なり無死二塁のピンチを迎えた。寺田はここから2者連続三振で最後は遊ゴロに仕留めピンチを切り抜けた。

 士別翔雲の大橋も一回を3者凡退で滑り出す。二回まで無失点だったが、三回に駒大苫小牧打線につかまった。1死から9番・寺田に左翼線を破る二塁打で初めて得点圏に走者を許すと、1番・坂本唯斗二塁手(1年)の中前に落ちるポテンヒットで1死一、三塁と好機を広げ、続く2番・渡辺瑛太遊撃手(2年)が中堅深くに犠飛を放ち先制した。先に1点を失った士別翔運の大橋だったが、続く2死一、三塁のピンチでは追加点を与えず、最少失点で切り抜け、味方打線の反撃を待った。

 駒大苫小牧の寺田は、四回、五回にも2つずつ三振を積み重ね、五回までに11個。秋の全道最多記録「19」を更新するハイペース。一方、士別翔雲の大橋も、七回まで追加点を許さず、緊迫した投手戦が続いた。

 試合が再び動いたのは、終盤の八回。駒大苫小牧は2死二、三塁で、代打・太田勘介(1年)が中前への適時打。欲しかった追加点を奪った。

 あとがない士別翔雲は、九回2本の安打で1死一、三塁とすると、5番・大橋の遊ゴロ併殺崩れの間に1点を返したが、反撃はここまで。駒大苫小牧の寺田は九回、被安打4、15奪三振、1失点で公式戦初完投勝利。19日の2回戦で4年ぶりの8強入りを懸けて旭川志峯と対戦する。


■2年連続で初戦を突破した、駒大苫小牧の佐々木孝介監督(37)
「寺田がよく粘り強く投げてくれた。もう必死すぎて、あんまり覚えてない。ヒットは出ているのに、点数に結びつかなかった。それでも相手よりも諦めない気持ちが上回った」 

 

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