札幌日大高が北照下し８強入り

　２季連続優勝を狙う札幌日大高は、最速１４２キロ右腕・島田柊聖投手（２年）が夏の甲子園以来の公式戦で、自身初の先発を務めた。北照は１回戦に続き、エース・上野翔大投手（２年）がマウンドに上がった。

　先手を取ったのは北照。１死から２番・平沼悠大中堅手（２年）が右翼戦を破る二塁打で好機を作ると、続く三島賢伸左翼手（２年）が中前打で続き、１死一、三塁。ここで４番・鈴木遥翔二塁手（２年）の遊ゴロの併殺崩れで、先制した。

　夏の甲子園メンバーが残る札幌日大高の反撃は三回。夏は４番を務めた３番・窪田洋祐中堅手（２年）が１死から左前打で出塁すると、けん制悪送球の間に一気に三進。続く４番・𡈽田大海捕手（２年）の左前適時打で、試合を振り出しに戻した。

　中盤に突入した四回以降、両投手の力投で得点圏に走者を許すも、決定機を許さず「０」行進が続いた。

　再び試合が動いたのは七回。１死から窪田の二塁打、𡈽田への故意四球などで２死一、二塁と好機を広げたところで、札幌支部予選で本塁打を放った、浅井直人（２年）が代打に入った。３－１から遊撃手後方への難しい打球を、相手遊撃手が一度はグラブにあてるも完全捕球にいたらず、２者が生還。ついに勝ち越しに成功した。

　札幌日大高は八回にも窪田の２点三塁打などで３得点と一気に突き放した。北照は九回に１点を返したが、反撃はここまで。先発した札幌日大高の島田は、２失点で初完投。２年ぶりの８強入りで、初の夏春連続甲子園へ、一歩前進した。

■日本ハム・伊藤大海投手の函館東リトルシニアの後輩で、公式戦初先発の札幌日大高・島田柊聖投手（２年）は２失点完投
「１年秋からベンチに入っている中での初先発。中継ぎの経験はあったものの、違う感覚。初回に失点してしまって、そこで逆に気を引き締められたので、中盤の無失点につながった。伊藤さんには、中学校の時に冬の練習の時に来てくださって、アップの意識だったり、実際に投げるボールを見て、こういう選手になりたい、と憧れるようになりました」。

■２年ぶり８強入りした札幌日大高の森本琢朗監督（４３）
「島田は試合を通して成長してほしい選手。すぐあっちが痛い、こっちが痛いと言うので、（九回に）打球が当たった時点でタイムを取った時に『行くか、行くか』決めろ、と言って。ああいうところを乗り越えさせなくちゃいけない」