【プレーバック】秋季全道高校野球大会2回戦 遠軽1-2釧路江南(10月19日、札幌・大和ハウスプレミストドーム)
釧路江南が劇的サヨナラで18年ぶり8強入り
釧路江南はエース佐藤勝輝投手(2年)が、1失点完投した16日の1回戦に続き、2戦連続で先発した。遠軽は1年生エースの塩田禅投手が先発した。
釧路江南の佐藤は、一回から3イニング連続で3者凡退に打ち取るなど、立ち上がりから絶好調。四回1死で初安打となる三塁打を浴びるも、後続を断ちピンチを切り抜けた。五回以降は再び2イニング連続で3者凡退。六回まで安打1本に抑え込んだ。
遠軽の塩田は、一回2死から三塁打を許してピンチを迎えたが、無失点で切り抜けた。その後も毎回のように安打を打たれたが、粘り強い投球で本塁を踏ませなかった。
均衡が崩れたのは六回。釧路江南は2死から3番・川村悠斗一塁手(2年)が四球で出塁すると、続く4番・宍戸瑛太三塁手(2年)の右前打で2死一、三塁の好機。ここで、2打席連続安打の5番・佐藤の左前打で、のどから手が出るほど欲しかった先制点を奪った。
1点を追う遠軽は、九回2死から1番・堀内瑛翔中堅手(2年)が右前打で食い下がると、2番・藤原翼空二塁手(2年)の右越え三塁打が飛び出し、土俵際で同点に追い付いた。
その裏、釧路江南は、3つの四死球で1死満塁の大チャンス。ここで1年春から全試合で出塁している1番・楓川瑛太捕手(2年)が1ボールからの外角直球を左前へ運びゲームセット。釧路江南は20日の準々決勝で19年ぶりの4強入りを懸けて、昨秋王者の北海と対戦する。
■18年ぶりに8強入りした釧路江南の楓川卓也監督(50)
「(06年の)21世紀枠候補以来かな。最初はボール球に手を出していたので、後半はベルトから低いボールを狙い、アウトでもいいからそこは徹底しようと。流れがやっとうちの方に来てくれた。最後、追いつくのはさすが遠軽さん。子供たちには十分タイブレークもあるし、逆転されることも想定しながら九回行くぞ、という話はしていたので、あそこはズルズル行かなかったところが成長のひとつ」