高校野球
2024/10/20 07:00

釧路江南が18年ぶり8強入り サヨナラ打の楓川は1年春から全20試合連続出塁【秋季全道大会】

九回1死満塁、釧路江南の楓川がサヨナラ打を放つ=撮影・中島聡一朗

■秋季全道高校野球大会第4日(10月19日、札幌・大和ハウスプレミストドーム)
▽2回戦 遠軽1-2釧路江南

 釧路江南が遠軽との公立校対決を劇的な幕切れで制し、21世紀枠候補に入った2006年以来、18年ぶりの8強入りを果たした。1点リードを九回表に追い付かれた直後の攻撃で、この試合4打席無安打だった楓川瑛太捕手(2年)が、1死満塁からサヨナラ打。20日の準々決勝は、19年ぶりの4強進出を懸け、昨秋王者の北海と対戦する。

楓川監督が瑛太捕手に「早く打てよ、って感じ」

 楓川卓也監督(50)の長男で、チームの中心・楓川が、最後の最後に値千金のサヨナラ打。「前のバッターが死球だったので、内角は投げづらいだろう、とすごく冷静になれた。外角気味のボールが得意なので、バットがきれいに出た」。一塁を回ったところで、何度も拳を握りしめ、本塁付近で待つ仲間の元へ駆け寄った。指揮官は「早く打てよ、って感じでした。もっと前にチャンスがあって、ずっと力んで調子が悪かったけど、最後は集中していた。気楽に前進守備のところを単打でいいや、ぐらいの感じで打ってくれた」とねぎらった。

サヨナラ打を放った楓川がガッツポーズ

 

 打撃センスの塊だ。1年春から正捕手として試合に出場。今夏の釧根支部準決勝まで12試合連続安打をマーク。代表決定戦と北北海道大会の1回戦で安打は出なかったが、四球で出塁。秋の支部予選から、この日の試合まで5試合連続安打。この日で20試合連続出塁と記録を伸ばした。長打力にも定評があり、夏休みの練習試合のデータではOPSは驚異の1.5をマークする。「最初の1年春の試合は、もう楽に打っていた。3年生がいた夏も楽に打てて。自分たちの代になってちょっと焦りが強い。プレッシャーをどこかで感じてたのかな」。とはいえど、土壇場で勝負強さを発揮した。

勝利を捧げたい「今日も後押ししてくれたのかな」

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