2024自己採点~金村尚真の場合~ 中継ぎから先発へ再転向 堂々の7勝をマーク
「大航海」のスローガンを掲げ、船出したファイターズは、パ・リーグ2位の好成績を収めた。6年ぶりに進出したクライマックス・シリーズ(CS)では、激闘のファーストステージを乗り越え、ファイナルへ進出。選手たちの成長、奮闘が光った。道新スポーツデジタルでは「2024自己採点~の場合」を不定期連載する。躍進を支えたプレーヤーは今シーズンをどう振り返るのか―。取材班が「採点とその理由」「俺が選ぶチームMVP」などのテーマに沿って聞いた。
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「70点です。高いですか。1年通して1軍で投げられましたし、中継ぎで始まって、先発に回ってからも(ローテーションを)外れることなく、投げられたので。去年、けがをして1軍にいられる機会が少なかったので、ケアの面でも気を使っていました。そこはすごく良かったなと思います。でも、シーズン後半、体力的な問題で球速が落ちて、成績が上がらず、なかなか勝てない面もありました。そこは来年につながる課題かなと感じます。残り30点はそこです。防御率だけ見たら、いいと思われるかもしれないですけど、毎試合、点を取られていますし。大海さんとか、勝てるピッチャーは無失点に抑えることが多い。来年は最少失点で抑えるピッチャーではなくて、勝てるピッチャーを目指して。相手が点を与えなかったら、僕も与えない。先に取られない。そういうピッチングをしないといけないと感じている。今年は先に点を与えることがすごく多かった。そこで追う形になって、なかなか自分でも勝ちをつかみ取れなかった。来年はそこを肝に銘じてやっていきたい」
「CSファーストステージの2戦目で(ロッテに)勝った試合ですね。大事な試合を任されましたし、1戦目を落として、負けたら終わりという試合。2点は取られましたけど、いいピッチングができたというのは、今年1年やってきたことが出たなと感じました。あの緊張感の中で結果を残せたというのは、来年にもつながる。チームが勝てたので一番、印象に残っています」
「まずは1年間、戦える体をつくらないといけない。トレーニングをガッツリやって、春のキャンプに臨みたい。オフにたくさん練習したから球速がめちゃくちゃ上がるとか、ないと思う。今までやってきたことを継続する。変化球でいうと、今年1年間、投げて使えた球種、使えなかった球種は分かっている。それをもう一度、見つめ直して。ここを良くした方がいいとか、改善点はあるので、いろんな人に聞きながら取り組みたい」
「なんかあったかな? 何もないな…。今シーズンから自分の運転で球場に行くようになりました。今まで先輩に乗せてもらっていたんですけど、後輩を連れて行くようになりました。福島、柳川とか年下の寮生を連れて行きました。ホント、車中はネガティブな会話ばかりです(笑)。ネガティブな内容はともかく、会話ができているのはすごくいいことだなと思っています。僕も経験がそんなにないですし、アドバイスはあまりできない(笑)。聞いてあげるというよりは、彼らが勝手にしゃべる(笑)。柳川とかずっと『無理っす』と。腹をくくって投げるしかないよ、とは伝えています」
「やっぱり大海さんじゃないですか。1年通してローテーションで回ることが当たり前になっていることがすごい。4年連続で規定(投球回)をクリアしていますし。最多勝を取れるのは、それだけいいピッチングをしているから。シーズン後半は体力が落ちてきて、パフォーマンスが落ちると感じたんですけど、大海さんは逆にパフォーマンスが上がったので。尊敬しますし、僕も見習わないといけない。今年、チームがいい順位に行けたのは、大海さんのおかげかなと思います。人柄もめちゃくちゃ優しいですよ。僕とか、ガツガツいくタイプなんですけど、何も文句を言わず、淡々と話を聞いてくれます。いつもふざけている感じですけど、試合の後とか、真面目にいいアドバイスをくれます。メリハリがしっかりしている。僕も話しやすいですし、試合後とか、大海さんに聞くことが多いです」