小柏が日本代表に選出 キリンチャレンジカップ
北海道コンサドーレ札幌のFW小柏剛(23)が日本代表に初選出された。来年1月21日に埼玉スタジアム2002で行われるキリンチャレンジカップ・ウズベキスタン戦に臨む。札幌からのA代表選出は19年12月の東アジアE―1選手権に出場したFW菅大輝(23)とFW鈴木武蔵(27、ベルギー・ベールスホット)以来となり、新人ではクラブ初。また、複数クラブが興味を示していたMF金子拓郎(24)が残留を決断し、来季への抱負を語った。
目標はW杯最終メンバー入り
ルーキーイヤーを終えた小柏に吉報が舞い込んだ。初のA代表招集。「小さな頃から日本代表になりたいと言ってきた。いざ選出されると実感がなく、びっくりですが、すごくうれしい」と声を弾ませた。
新人ながら開幕スタメンを勝ち取ると、30試合に出場。度重なるけがによる離脱はあったが、7得点を挙げた。今月4日の横浜FC戦との最終戦でもゴールネットを揺らし、1―0の勝利に貢献。爆発力のあるスピードと冷静なフィニッシュが代表レベルと認められた形だ。
ペトロビッチ監督の指導で最終ラインとの駆け引きもレベルアップした。「抜け出すコース、プルアウェイのタイミング。ミシャさんに教わって成長できた。代表でも見せたい」。相手DFを置き去りにし、強烈なインパクトを残す。
今回は国内組のみの招集。アピールに成功すれば、カタールW杯アジア最終予選のメンバー入りも見えてくる。「この場所に選んでいただいている以上、そこを目指さなければいけない。W杯という一番大きな夢を達成できるチャンスがあることに感謝して、貪欲にアピールしていきたい」と決意表明した。
2月中旬のJリーグ開幕に向けて身体を仕上げる予定は、約1カ月、前倒しになる。「そこで90分間できる身体をつくらないといけない」。充電期間もつかの間、夢舞台への挑戦が始まる。(石栗賢)
金子 札幌残留を決断
全38試合に出場し、7得点。Jリーグの優秀選手賞にも選ばれた飛躍の1年となったが、金子は「もっと点を取れた印象のほうが強い。得点率を上げていかないと、相手の脅威にはなれない」と冷静に振り返った。
24歳の有望株をめぐっては神戸など複数クラブが獲得に名乗りを上げていた。札幌も全力で慰留に努めていた。金子はプロへ導き、成長させてくれたクラブへの愛を貫き、残留を決断。5日までに、来季も札幌で戦う意向をクラブへ伝えた。
「チームとしても個人としても、もっとできたという感覚がある。もっと上に行ける」と、さらなるレベルアップを約束した。
オフは実家のある埼玉を拠点に、1週間程度の休息を経て自主トレを再開させる予定。来季は看板選手として、チームを目標のACL(アジア・チャンピオンズリーグ)出場圏内へと導く。