ファイターズ
《ハム番24時》10月21日
プレー同様、本当に気が利く男だ。若手主体で臨んでいるみやざきフェニックス・リーグの試合中、内野を本職とする細川がマスクをかぶり、イニング間の投球練習を手伝うシーンを目撃した。
ブルペンの状況や打順の巡り合わせなどで、捕手陣の人数が足りなくなることがある。まれな機会だが、とっさの判断で試合進行をスムーズにする背番号56の行動は、実に素晴らしいことだと感じた。
同日のゲーム後、話を聞くと「(智弁和歌山)高校の時に中谷監督と出会って『目配り、気配りができる人間になりなさい』とメッセージをいただきました。周りに目を向けられる人間がリーダーだと思う。そういう人になりたいんです」と、胸に刻む恩師の言葉を教えてくれた。
年齢は一回り以上離れているが、細川のコメントは心に響く。「中谷監督は『技術どうこうは置いておいて、社会に出たらそういう人間が一番、必要とされる。見ている人は、見ているから』って。そういうことが当たり前に、サラッとできる大人でありたい」。22歳の達観ぶりに、背筋が伸びる思いです。