高校野球
2024/10/23 12:50

【プレーバック】秋季全道高校野球準決勝 札幌日大高2-5東海大札幌高(10月23日、札幌・大和ハウスプレミストドーム)

九回、東海大札幌高・高橋投手(手前右)が3者凡退で抑えて札幌日大高に勝利した=撮影・小田岳史

東海大札幌高が夏のリベンジを遂げて2年連続の決勝進出

 2季連続甲子園を狙う札幌日大高は、エース・高坂大輔投手(2年)が全道大会初登板。東海大札幌高は左腕・矢吹太寛投手(2年)が16日の1回戦以来の先発マウンドに上がった。

 東海大札幌高は矢吹が一回の立ち上がりを3者凡退に斬って取ると、強力打線が札幌日大高の高坂に襲いかかった。1番・山口聖夏遊撃手(2年)がフルカウントから中前打。四球と3番・鈴木賢有捕手(2年)の中前打などで1死満塁。4番・太田勝馬一塁手(2年)は三振に倒れたが、続く5番・太田勝心中堅手(まさむね、2年)が中越えの走者一掃三塁打で先制。さらに6番・八鍬航太朗二塁手(2年)の中前打で、一挙4点を奪って先手を取った。

 東海大札幌高の矢吹投手に三回まで無安打に抑えられていた札幌日大高打線にようやく快音が響いたのは四回だ。1死から3番・窪田洋祐中堅手(2年)が一塁線を抜ける右前打。続く4番・土田大海捕手(2年)の死球で一、二塁。初めて得点圏に走者を進めた。5番・中塚響大二塁手(1年)は一、二塁間を破る右前打で1死満塁と攻め立てたが、ここは東海大札幌高の矢吹投手の前に2者連続三振に打ち取られ、得点機を逸した。

 六回、ついに札幌日大高が反撃の狼煙を上げた。1死から前の打席で安打を打っている3番・窪田が左中間への二塁打で好機をつくると、死球と内野ゴロで2死二、三塁。ここで6番・高坂が中前に2点適時打を放つ。一気に流れは札幌日大高に傾きかけた。

 2点差に追い上げた札幌日大高は、六回からエース高坂に代えて、島田柊聖投手(2年)にスイッチ。しかし先頭に四球を与えると、1死二、三塁のピンチで、東海大札幌高8番・上田就也左翼手(2年)のスクイズで3点差に広げられた。

 七回、東海大札幌高は矢吹を左翼に下げてエース・高橋英汰投手(2年)を投入した。ピンチを迎えながらも最後まで本塁を踏ませない好リリーフを見せ、夏の札幌支部予選で2-9で敗れた札幌日大高にリベンジ。10年ぶりの優勝が懸かる2年連続の決勝に駒を進めた。


■夏はコーチとして指導していた東海大札幌高の遠藤愛義監督(40)
「意識せずにって、すごく思ってたんですけど、勝って。スタンドに3年生もいますので。特に3年生がすごく他のお客さんから『3年生の応援がいいよ、挨拶もできてるし、ちゃんとしてる』って言われるのは、すごく嬉しいこと。後輩たちがしっかりリベンジできたのはすごく嬉しかったですね」

■初の夏春連続甲子園出場が絶望的となった札幌日大高の森本琢朗監督(43)
「もうちょっとローゲームにしたかったんですけど、そこが序盤からできなかった。ただ、これまでの秋とはちょっと違う雰囲気、ビハインドのゲーム展開でも、なんとかできるっていう雰囲気はあった。そこはちょっと今までと違う」

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