東海大札幌高が2年連続北海との決勝へ V打・太田勝心の父は奇しくも…【秋季全道大会】
■秋季全道高校野球第6日(10月23日、札幌・大和ハウスプレミストドーム)
▽準決勝 札幌日大高2-5東海大札幌高
札幌日大高に夏のリベンジ
昨秋準優勝の東海大札幌高が、夏の札幌支部予選でコールド負けした今夏の甲子園出場校・札幌日大高にリベンジを果たした。太田ツインズの兄・勝心中堅手(まさむね、2年)が、一回1死満塁から中越えの先制3点三塁打。この回に奪った一挙4得点のリードを矢吹太寛投手と高橋英汰投手(2年)の〝ダブルエース〟が最後まで守り切り、2年連続で決勝に進出した。相手は昨秋決勝で涙をのんだ北海で、秋季全道の決勝としては史上初の2年連続同カードとなった。
双子の弟・勝馬に負けてられない
この夏、2年連続で札幌支部敗退を味わってきた悔しさを少しだけはらした。一回の満塁機。直前に双子の弟・太田勝馬一塁手(2年)が三振に倒れ、勝心は「これまでずっと周りに助けられていたので、今日は自分が打って返そうと強い気持ちで」と左打席に入った。するとカウント2-2で直球をはじき返し、中堅手の頭を大きく越える走者一掃打となった。「(準々決勝の)クラーク戦で、あっち(勝馬)が活躍したので、やっぱり自分も負けてらんない。チームへの貢献、自分もできたら」と奮起し、ようやく兄としての面目躍如だ。
双子でもバッティングは左右対称
一番身近なライバルであり、最強の味方でもある。勝馬はここまでの3試合で10打数3安打4打点。対して勝心は11打数3安打も適時打はなかった。左打者と右打者で、自宅では鏡のように相対しながら素振りし、互いに指摘し合った。
準決勝までの2日間の休養日もアプローチのタイミングを確認し合い、「特に(間合いの)イチ、ニーの時間がちょっと短くなってて、(体の)開きが早かったので、そこを意識して」と、1打席目の打撃につなげた。遠藤愛義監督(40)も「勝馬が譲った感じでしたね。『おまえに譲った』って言って簡単に(ベンチに)帰って来たので、その辺を粋に感じて、兄貴が頑張ってくれた」と、目を細めた。