ファイターズ
2024/10/25 16:00

《ハム番24時》10月25日

 ここが、当たり会場になりそうだー。ドラフト会議の日、柴田獅子投手を取材するため、福岡大大濠高を訪れていた記者は、強い予感を抱いていた。

 さかのぼること約1週間。スカウト会議を終えた栗山CBOは、メディア対応時に「二刀流の選手をつくらないといけない感じもある。なんで俺が福岡にいるのかも含めて、いろんなことを考えないと」とコメントを残した。記者は大きなヒントを得たことで、CS(クライマックス・シリーズ)ファイナル以降も九州に残ることを心に決めた。

 理由はもう1つある。鮮明に覚えているエピソードが、直感を働かせた。2017年4月。当時、監督を務めていた栗山CBOは、目を背けたくなるほどの大連敗を喫していた。

 指揮官は厳しい日々が続く中で、福岡遠征時に市内の動物園を訪問。足をけがしていたライオンの〝チャチャ丸〟に「俺も頑張るから、おまえも頑張れ」とエールを送り、手負いの百獣の王に自らの姿を重ねていた。

 栗山、福岡、獅子。3つのワードが重なったことに勝手なストーリーを見いだすのは、物書きの悪い癖だろう。単なる偶然と笑われても仕方ないけど、それを縁と呼ぶ方が、ロマンがあって良いではないか。

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