自身の節目、去りゆく戦友…様々な思い胸に札幌MF宮澤裕樹がラスト4戦に挑む
■10月25日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
北海道コンサドーレ札幌は11月3日のホームC大阪戦(プレド)に向けて、11対11などで調整した。19日のアウェー名古屋戦(2〇0)で戦列復帰を果たしたMF宮澤裕樹(35)は、オフ明けとなった今週も順調にトレーニングを積んでいる。札幌ひと筋17年目となったバンディエラに、積み上げてきた試合数、そしてピッチを去りゆくかつての戦友について話を聞いた。
肋骨骨折と外傷性気胸からスピード復帰
札幌に頼れる背番号10が帰ってきた。先月21日のアウェー町田戦(0△0)で、相手選手との接触で第5肋骨骨折および外傷性気胸を負い、長期離脱も懸念されたが、前節名古屋戦で後半28分から途中出場し、わずか1カ月足らずで戦線に復帰。「(患部の状態は)大丈夫。問題なく入れました」との言葉どおり、相手に失点を許すことなく、敵地での大きな勝ち点3獲得に貢献した。
現在札幌は2週間間隔でリーグ戦を戦う日程の最中だが、「患部もそうだけど、コンディション的にも、トレーニングする時間があるので、前節より良くなると思う」と語る。実際、この緩やかな日程はプラスに作用しており、C大阪戦ではさらに状態が上がった宮澤のプレーの数々が期待される。
J1通算250試合出場とJ通算500試合出場
早期復帰を果たしたことによって、今季中に2つの節目の試合出場を達成する可能性が出てきた。1つはJ1通算250試合出場で、あと3試合で到達。そして残り4試合全てに出場すれば、Jリーグ通算500試合出場達成となる。この数字について「チームがこの現状なので、(今後の)試合でどれだけチームに貢献できるかが、僕にとって一番大事」と、何よりもチームの結果を重視する姿勢を崩さない。一方で、「僕は札幌ひと筋でここまで長く、いろいろな監督やチームメート、関係者の方とやってきた。そういう積み重ねがあって、達成できること」と、長きにわたるキャリアで関わってきてくれた人々への感謝を口にする。
ここまでの出場数はJ2が通算249試合、そしてJ1が名古屋戦終了時点で247試合となっている。「J2時代も長かったので。札幌の歴史が詰まっている数字ですね」。まもなくJ1での出場数がJ2時代を超えるが、来年以降もJ1の数字をカウントし続けるためにも、何としてでも逆転でのJ1残留を達成したいところだ。