旭川実業が選手権3連敗中の北海にリベンジ 2年生DF森の決勝弾で6年ぶりVへ王手【全国高校選手権北海道大会】
■全国高校サッカー選手権北海道大会(10月27日、札幌サッカーアミューズメントパーク)
▽準決勝 旭川実業3-1北海
決勝は全道高校と同一カード
6月の全道高校を制した旭川実業が、選手権北海道大会決勝の2度を含めて3連敗している北海に3-1で逆転勝利し、リベンジを果たした。後半16分に先制されたが、4分後にPKで同点に追い付くと、同30分にDF森裕雅(2年)が決勝ゴール。同アディショナルタイムにも追加点を挙げ、ライバルの4連覇を阻止した。11月2日に札幌・大和ハウスプレミストドームで行われる決勝は、全道高校と同じ札幌大谷との再戦が決まった。
萩野主将「ライバル視していた」
〝冬の北海〟の牙城をついに破った。昨年の決勝戦でもボランチでスタメン出場したMF萩野琉衣主将(3年)は「3年間負けていたんで、選手権に関してはライバル視をしていた部分もあって、その相手に勝てたことはうれしかった」。選手権では決勝、準々決勝、決勝と常に壁となって立ちはだかってきたライバルを直接対決で下し、6年ぶりの優勝と、今季道内2冠目に王手をかけた。
決勝ゴールの森は「普段はちゃんと先輩を立ててくれるけど…」
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決勝点を挙げた森の本職は右サイドバックだが、これで2試合連続のゴール。1-1で迎えた後半30分、左サイドのスローインからのこぼれ球をトラップすると、相手DF2人に寄せられながらも右足を振り抜いた。5分前に相手陣内でイエローカードを受けていたが、積極的に攻撃参加していた。「コースは見えなかったけど、相手の股下を通って。シュートで終わった方が、流れ的にもいいかなと思ってやりきりました」。
萩野主将は「普段はちゃんと先輩を立ててくれる感じなんですけど、試合中は思い切ってプレーして、チームの中心になっていると思う。2年生だけど頼り甲斐はあります。きょうは助けられました」とねぎらった。
えりも町から環境を求めて進学
えりも中1年までは学校の部活動に入っていたが、2年に上がるときに静内に誕生したAreareaFCに1期生として加入。「部活が弱かったっていうのもあるし、自分は部活よりはちゃんとサッカーできるかなと」。平日は3日練習、週末は試合。そのたびに1時間半かけて静内に通った。旭川実業には「一番、北海道の高校の中で環境がいい」と進学。同クラブからはもう1人と一緒に進学し、1学年後輩にも2人を追いかけて所属してきた選手がいる。
決勝も手堅く守備から
2年連続の決勝では、全道高校の決勝戦で勝利した札幌大谷が相手だ。「結局は自分らのやることを徹底できるかどうか。今日みたいに手堅く、周りに踊らされないでいきたい」と萩野主将。森は「課題は、受ける位置が高くなりすぎたり、前に行く意識が強くなっちゃって。自分は守備的な選手だから、攻撃より守備から入って、タイミング良く上がっていけたら」。2度目のプレド決戦へ、チーム一丸となる。