指名あいさつ受けたドラフト4位・清水大暉 目標に「最多勝」を掲げる大型右腕が担う系譜
大きなポテンシャルを秘める
新時代の到来へ―。日本ハムからドラフト4位指名を受けた清水大暉投手(18、前橋商高)が29日、前橋商高で大渕隆スカウト部長らから指名あいさつを受けた。清水のみならず日本ハムがドラフト指名した高校生は、ドラフト1位の柴田獅子投手(18、福岡大大濠高)やドラフト2位の藤田琉生投手(17、東海大相模高)など、個性のある5投手が集まった。大きなポテンシャルを秘めるこの世代が、近未来の日本ハムを明るくする。
身長192センチの大型右腕
少し緊張した面持ちで大渕スカウト部長と高橋スカウトを迎え入れた。ドラフト会議を終えて5日ほど経過。指名あいさつを受けた清水は「プロ野球の世界に入るんだなと、一層強く思いました」と気を引き締めていた。192センチ、95キロを誇る大型右腕。引き締まった体つきが、さらなる伸びしろを感じさせてくれる。
欲しい靴が買えない
足のサイズも30センチと規格外だ。清水は「(靴を)欲しいと思ってもサイズがなくて買えないことが多いです」と苦笑いするも、大渕スカウト部長は「春先に見たときの体つきと夏のときの体つきがまるで違っていて、アスリートの体という印象。これからも成長しそうな、右肩上がりの線みたいなものが描けた」と評価した。
伊藤大海の投球フォーム、度胸が参考になる 自分が目指すべき…
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清水はプロでの目標に「最多勝」を掲げた。「高校時代はなかなかここぞの試合で勝てなかったことが多かったので、プロの舞台では粘り勝てるようなピッチャーになりたい」と力を込めた。日本ハムには、その最多勝を獲得した伊藤がいる。清水も「フォームのバランスがすごくいいですし、ピッチングの度胸も参考になる。コントロールもいいですし、自分が目指すべきストレートかなっていう風に思っているので、参考にさせていただきたい」と目を輝かせた。
高校生5投手で切磋琢磨できれば
球団は今回のドラフトで、育成を含めて高校生投手を5人指名した。大渕スカウト部長は「それぞれが本当に個性があって、能力も非常に高いので、彼らが切磋琢磨してくれて、この世代が将来的にファイターズの投手陣を担うんだと、それぐらいの気持ちで5人一緒に頑張ってほしい」と大きな期待を寄せている。清水も「同じ仲間として、切磋琢磨し合いながら頑張っていきたい」と意気込んだ。順調な成長曲線を描くことができれば、他チームにとっては脅威の存在になることは間違いない。
かつてのダルや大谷の流れくめる
さらに長身投手の系譜も継いでいく。かつては190センチ超のダルビッシュ(パドレス)や大谷(ドジャース)を育て、今季は育成選手だった190センチの福島と191センチの柳川の両右腕が支配下契約を勝ち取り、存在感を示した。大渕スカウト部長は「その流れをくめる選手だと思っております。そういう、定期的に長身選手がうまく育てられるという球団になりたい」と話した。清水が本格派右腕として成長を遂げたとき、日本ハムも新たな1ページを刻んでいるかもしれない。