ドラフト6位・山城航太郎 ライバル視する同級生・舜平大との絆とはー
ドラフト会議から1週間 法大で指名あいさつ
プロ野球ドラフト会議で日本ハムから6位指名を受けた法大の山城航太郎投手(22)の指名あいさつが31日、同大で行われた。
プロで最も意識する選手は福岡大大濠高で同級生だったオリックスの山下舜平大投手(22)。2023年の新人王に輝くなど、ブレークしたライバルに対抗心を燃やした。
リスペクトする友人と同じパ・リーグで激突
運命は再び交差する。友人として、選手としてリスペクトしているからこそ、負けられない。中学時代は何度も投げ合い、勝つことも多かった。そして高校でチームメートになり、山下がエースになった。
「キャッチボールの相手もずっと舜平大でしたし、冬のトレーニングもペアを組んで。切磋琢磨して、本当に高め合える仲だったと思う。その舜平大が先にプロに行って活躍する姿というのは、すごく刺激をもらいました」
ドラフト後にはLINEでメッセージ
卒業後の進路は大学とプロに別れたが、4年の時を経て、同じパ・リーグで顔を合わせることになった。ドラフトで指名を受けた後、山下からLINEで「おめでとう。エスコン、めっちゃいいやん」というメッセージが届いたという。
その心遣いがうれしくて「ありがとう。マジ頑張ろう」と返信した。
快投を続ける本格派右腕の姿に納得
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当時から、取り組む姿勢など見習うべきことがたくさんあった。高い身体能力はもちろんだが「何よりも、人間性とトレーニングに対する熱量。コイツがプロで活躍できなかったら、本当に無理だと思っていたので。あの成績を残して僕は納得というか、そうだろうな、という感じです」と説明した。
現状で勝っている部分を聞かれると「今は…ない。明るさやったら負けないかな。そのくらいしかない」と冗談交じりに笑った。
自身も球団から高評価 大渕スカウト部長「投げっぷりが良い」
球団は将来のセットアッパー、抑え候補として評価し、指名に至った。
大渕スカウト部長はまだ荒削りな面があると指摘した上で「投げっぷりが良い。向かっていく姿もある。後ろの方で、短いイニングでバーッと燃えていくようなピッチングをイメージしています」と期待を寄せた。
狙うは山下も手にした新人王!
起用法などは不透明だが、山城にとって〝舜平大ロード〟が一つの目標になる。山下は3年目に頭角を現し、9勝を挙げて新人王を獲得。今は球界を代表する先発投手の一人に挙げられる。
山城も同様に早く才能を開花させるつもりで「舜平大も新人王を取ったので、自分も取りたい」と力を込めた。伸びしろ十分の最速154キロ右腕は、身近な大器に追い付き、追い越す未来を描いていく。