侍ジャパン初参加の北山亘基 充実の日々を語る 〝教授〟の愛称も浸透中
■侍ジャパン宮崎秋季キャンプ(11月3日、宮崎市清武総合運動公園)
野球日本代表「侍ジャパン」が、「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」(11月9日開幕、東京ドームほか)に向けて、宮崎市の清武総合運動公園で事前合宿を行っている。道新スポーツデジタルは、侍ジャパン初選出となった日本ハムの北山亘基投手(25)を直撃。欠かさず行っている朝活、チームメートとの食事会など、近況をたっぷり語ってもらった。
「意外と似合うんですよ、紺色」まさかの自賛
胸元に「JAPAN」と書かれたユニホームに身を包んだ北山の表情は明るかった。「意外と似合うんですよ、紺色。肌と合います」とニンマリ。先月29日から始まった代表合宿は、第2クール2日目。周りのチームメートと「段々なじんできました。壁なくしゃべっています」と明かした。
普段とは異なる環境でも、ブレずに調整を続けている。午前9時すぎ、球場に到着したチームバスに北山の姿はなかった。「早出で練習してます。早く出るバスのがあるので。(午前)7時30分出発で8時にスタートしてます。1時間半ぐらいやって10時からアップです」
年下右腕から刺激「ちょっとうれしいですね」
午後8時から、自主トレ先が一緒の中日・高橋宏斗と朝のルーティンに取り組む。「内容が一緒なので、同じタイミングで行って、隣でやってます。しゃべったりしないで集中してやってます。ストロー吸って、腹圧、立ち方、可動域チェック、動きづくりとか細かいことをやってます。共通認識があるので楽しいです。やることは一人だけど、ちょっとうれしいですね」。最優秀防御率のタイトルを獲得した年下右腕から、良い刺激を受けている。
4日のライブBP登板に備え、この日はブルペン入り。「CS終わってからキャッチボールはしてたけど傾斜は間隔を空けていたので。この1カ月投げると分かっていたので、1回リセットした。良い具合に仕上がってきたので、明日は対バッターで仕上げていきたい」。実戦形式の打撃練習で投げ、徐々に強度を上げていく。
ブルペン後に見学したのは、あの投手
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自身の投球練習後は、巨人・大勢のピッチングを見学した。「いろいろ見て盗もうかなと。大勢はすごい。ブルペンを見ていたけど、すごく強いボールを投げていた。タイプは違うと思うけど、彼なりのストレッチのルーティンを横で見てます。ピッチングがあるときは彼も朝早くから来ているので、それを横目に見てます」
関西出身の大卒右腕同士「負けたくはない」
同学年で同じ関西出身。WBCにも出場した右腕は、常に意識する存在だ。「大勢の方がすごいけど、負けたくはないですね。お互い関西では同じくプロを目指す大卒の右投手だったので、学生時代の境遇は近いと思うけど、負けたくはない」と言葉に力を込める。
伊藤がコンディション不良で辞退し、投手では日本ハムから唯一の選出となった。「いたら大海さんとばかりしゃべってしまうから。日頃から仲良くしてもらっているので。一人で放り出された方がいいと思います」。〝教授〟のニックネームもじわじわ浸透しており「今日ぐらいから、シレッと言われ始めました。(名付け親の)上沢さんに感謝です」とはにかんだ。
セ4選手と謎メン焼き肉の会
他球団の選手と交流も深めている。「きのう(2日)初めて(食事に)誘ってもらって、清水達也と高橋宏斗(中日)と小園(広島)と森下くん(阪神)と謎メンで。シミタツに誘われて。教授、そろそろご飯行こうよ?って」。セ・リーグ4選手と焼き肉に行く機会に恵まれた。
「みんな有名な選手で個人的には知ってましたし。野球の会話もするし、各球団の面白話も。めっちゃ面白かったです」。年長者として、同い年の清水とお会計を担当。「僕とシミタツで割り勘です。年上なので。僕が一番、給料少ないけど(笑)。みんなすごい選手なので」
「侍で中核の選手になれるように」
充実の日々を過ごし、「みんなレベルが高いのでうれしいです。負けたくないって気持ちになるし、勉強できる。それぞれのスタイルがあって、日頃の取り組みが参考になる」と目をキラキラ。「僕はエリートコースを進んでないので。レベルがずっと足りなくて、届かなかった。侍で中核の選手になれるようにやらないと。ギリギリ入れてもらったと感じているので、当たり前に入れるような選手に今後はなりたいです」。リリーフ起用で結果を残し、日本代表に欠かせない選手を目指す。