上原健太 高校、大学の後輩・DeNA佐野の活躍が刺激に 来年は再起して大舞台にー
■秋季キャンプ(11月4日、エスコンフィールド北海道)
リーグ3位からの日本一 下克上を祝福
エスコン秋季キャンプに参加している日本ハムの上原健太投手(30)が4日、親しい後輩の活躍に気持ちを高ぶらせ、来季の雪辱を誓った。
3日まで行われた日本シリーズを映像でチェック。DeNAの優勝に貢献した佐野恵太外野手(29)は広陵高、明大の1学年後輩で、下克上を祝福しつつ、大きな刺激を受けた。
「ああいう舞台で活躍する姿はうれしいし、うらやましい」
日本一を懸けた頂上決戦を見届けて、心が揺さぶられた。セ・リーグ3位から、ソフトバンクまで倒し、日本一まで駆け上がったDeNA。特に佐野は高校、大学時代の仲間で「恵太のことですよね。昔から見てきた選手ではあるので、ああいう舞台で活躍する姿はうれしいし、うらやましい。日本一になって、良かったなと思いますね」と目を細めた。
今でも続く交流 年末のOB会で毎年、再会
プロでは、セ・リーグとパ・リーグに分かれたが、交流は続いている。
「年末のOB会で会いますし、年も近いので、よくしゃべる方です」と関係性に触れ「きのう、優勝が決まってLINEを送ろうかなと思ったんですけど、忙しくてどうせ返ってこないし…。落ち着いた頃の方がいいかな」と笑って打ち明けた。
初対面は高校2年の春
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
佐野との出会いは広陵高2年の春だった。「最初、ピッチャーで入ってきたんですよ。すげーピッチャーが来ると聞いていて、それが佐野でした。でも、それ以上にバッティングがすごくて。気付いたら内野手をやって、大学でキャッチャーをやって…」と回想。続けて「プロでは結局、ファースト。外国人選手がいるので、大丈夫かなと思ったんですけど、大丈夫でしたね。最近は外野手としてのレベルも相当、高くなってきている。頑張っているんだろうな」と思いやった。
開幕ローテ入りも… 「いろんな思いがこみ上げてきました」
一方で、自身は今季、開幕ローテーションに入ったが、安定感を欠き、2軍調整が続いた。悔しさは募るばかりで「近くで一緒にやってきた恵太がチームの主力として、ああやって日本一に導いている、貢献している。見ていて、いろんな思いはこみ上げてきました」と胸中は複雑だった。
来季は節目の10年目 勝負の年へ気持ち新た
今季は7試合に登板し、0勝5敗、防御率9.24。クライマックス・シリーズ(CS)はメンバーに入れなかった。「チームがCSに出て、勝ち上がって。置いていかれた感はあります。本当は見たくもない気持ちでしたけど、全試合、最初から最後まで見ました。すごい雰囲気の中で試合をしていて、あの舞台にいなければならなかったな、というのはあらためて感じました」
重要な戦いで、必要とされる選手に―。10年目のシーズンに向かう上原は、覚悟を決めて鍛錬の秋を過ごしている。