札幌MF近藤友喜 負けられない湘南戦のキーマンに「どっちが優位性を持っているかが重要」
■11月5日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
前節は負傷退場も大事に至らず
前日をオフに充てた北海道コンサドーレ札幌は、9日のアウェー湘南戦(レモンS)に向けてトレーニングを再開した。3日のC大阪戦(1△1)に先発した選手はリカバリーメニューを、それ以外は9対9のミニゲームなどで調整した。C大阪戦で左足を痛めて途中退場したMF近藤友喜(23)は幸い大事には至らず、練習に参加。残留のためには絶対に負けが許されない湘南戦の出場にも意欲を見せている。
「大丈夫です」
最悪の事態は回避することができた。近藤はC大阪戦の後半35分に左足を押さえてピッチに座り込み、プレー続行が不可能な状況に。苦悶の表情を浮かべて担架で運ばれていただけに状態が心配されたが、足はつっただけでオフ明けには「大丈夫です」と元気な姿を見せた。この日は他の先発メンバーとジョギングなど軽めのメニューで終え、6日からも全体練習をこなす見通しだ。
最後までピッチに立てる努力
ただ、フル出場できなかった直近2試合では、いずれも交代後に失点。「最後までもたないというのが課題。G大阪戦のときも(交代後に)逆転されているし、最後までピッチに立てるような努力をしないといけない」と、誰よりも悔しさを感じている。
崖っぷちの状況に急きょミーティング実施
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改めてチームの結束を固め、今週のトレーニングをスタートさせた。C大阪戦を引き分けたことによって、次節に敗れればJ2降格が決まる可能性がある。崖っぷちの状況に追い込まれ、チームはこの日の練習前に急きょミーティングを実施。「自分たちが次の試合で勝てば、最終戦まで持っていける可能性は全然あると思うので、気持ちを落とさないように。次で勝つことが最低限必要になったので、そのために1週間準備していこう」と話し合われた。
前回対戦でもやられた湘南の畑
次節に対戦する湘南はリーグ戦4連勝中。残留争いから一気に抜け出した感があるが、その原動力の一人が出場した直近3試合中2試合でゴールを決めているDF畑大雅(22)だ。4月のホーム戦(3△3)では、札幌3点リードの後半21分から途中出場し、そのわずか1分後にゴールを決めるなど悪夢のような同点劇を呼び込んだ選手でもある。
左サイドの畑とマッチアップするのは右サイドの近藤が濃厚。「僕と畑選手のサイドで、どっちが優位性を持っているかが重要だと思うので、そこで後れを取らないようにするのが最低限のところで必要なこと」と対戦のイメージを思い描く。
加入後初得点の相手に次こそ勝利
前回対戦は悔しい一戦となったが、近藤にとっては札幌加入後初ゴールを決めた相手でもあるだけに、決して悪いイメージばかりではない。「チームが勝つことが一番なので、そのためにできることができればいい」。再び活躍し、今度こそ勝利を手にしたいところだ。
望みをつなぐ勝ち点3へ
残り3試合で、J1残留圏17位の柏と勝ち点6差。降格が決まる可能性もあるが、逆に札幌が勝利して柏が敗れれば、勝ち点差は3に縮まる。最終節では両チームの直接対決が残っているだけに、何としてでも勝利をつかみ取り、望みをつなぎたいところだ。
「可能性がある限りベストを尽くさなければいけない。自分たちで『もう無理』って思ってしまったら、それこそ無理になってしまうので、可能性を信じてやるだけだと思っている」。その先に逆転残留が待っていることを信じ、勝負の湘南戦へと挑む。