ファイターズ
《ハム番24時》11月8日
レジェンドの血を引く男が異国での挑戦をスタートさせた。秋季キャンプが行われた8日、本拠地のフィールドにハンサムな青年の姿があった。
テスト生として練習参加したのは、今季までアメリカ独立リーグでプレーしたマイカ与那嶺内野手だ。「ストロングポイントはバッティング」との言葉通り、フリー打撃では豪快な柵越えを披露。持ち味のパワーを存分に見せつけてくれた。
ハワイ出身のマイカ選手は、巨人や中日で活躍した故・与那嶺要氏を大伯父(祖父の兄)に持つ。日系2世だった同氏はアメフト選手を経験後に、野球へ転向。日本球界では首位打者を3回獲得し、外国人選手として戦後初のMVPを受賞したスタープレーヤーだった。
引退後は中日の監督を務め、1974年に古巣・巨人のV10を阻止。名将としても知られ、1994年に野球殿堂入りを果たした球界の大功労者だ。
与那嶺家の偉大な系譜を継ぐマイカは「トロフィーをケースに入れて飾っていた記憶があって、ホノルル空港でディスプレーとしてユニホームが飾られていた」と、その功績に敬意を抱いている。
マイカは現在、どのチームにも所属せず、新天地に活躍の場を求めている。「日本で野球をやって、自分のキャリアを変えたい。自分のスキルがあれば、ファイターズに貢献できると思っています」。大伯父が躍動した日本での、サクセスストーリーに期待したい。