【直撃インタビュー】谷内亮太内野守備走塁コーチ 来季に向けて「スパルタ(内野限定)」宣言!?
新米コーチが指導1年目を振り返る
日本ハムの谷内亮太内野守備走塁コーチ(33)が、秋季キャンプが行われているエスコンフィールド北海道で道新スポーツデジタルの取材に応じた。2023年限りで現役を退き、指導者に転身。昨季まで一緒にプレーした選手たちへの思い、新米コーチとして奮闘したシーズンを総括してもらった。
―指導者1年目を振り返って
「あっという間でした。やっぱり勝つっていいな、と思った1年ですね。CS(クライマックスシリーズ)に出て、勝った時にやっぱりこういうところで勝負できるチームがいいなと感じたので、そういうチームにしたいとその時に強く思いました」
―チームは2位と躍進し、成長を感じた
「内野手にはとりあえずプレーは完結しよう、という話から、ピッチャーがショートバウンドとか、外野手から何かきても、何とかカバーしてアウトに取ったりとか。無駄な進塁を防いだりとか、そういうところはしっかりやろうねと話していたので。そういう姿って意外と多かったかなって、見ていてもそうですし。ピッチャーのショートバウンド、バント処理とかをカバーしてアウト1個を取るとか、そういう姿勢が良かったと思います」
―失策数も94個から75個に減った。昨年の秋季キャンプでは、新庄監督から大きな期待を掛けられていた
「(コーチとして)何も知らない状態から、やるしかないなって思っていました。今いる選手をもちろんうまくするのもそうですけど、どういう気持ちで取り組ませていくか、どういうモチベーションで試合に挑ませていくか、どういう意識で取り組ませていくか、考えながらやってきたと思います」
―親交が深い選手会長の松本剛がチームを引っ張る姿をどう見ていたか
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「成績が出ていない中での行動って難しいと思う。でも、(松本)剛は取り組みや姿勢が変わることがなかったと思うし、自分の気持ちの中でいろいろ葛藤あったと思いますけど、チームが勝っていたことがよかったと思う。本人もしっかりベンチでもいい行動してくれていたと思います」
―谷内コーチが授けた「ミスをした方が負けるんじゃない。ミスをカバーできなかったチームが負ける」という言葉を大事にしている
「おのおのが最強だったらそれは必要ない。いまのファイターズが成長過程で、勝たないといけないとなるとその意識が必要になると思います」
―初めてのコーチ業で難しさも感じた
「しんどかったです(笑)。もちろん自分が思っているように進むことばかりではないので、そういう時にどういうアプローチをしたら、その選手はうまくいくのかなとか、どういう雰囲気作りをしたら、このチームは今この状態から良くなっていくのかなとか、そういうこと考えていたらしんどかったです(笑)」
―うまくいかない時はそういう時はどうする
「そういう時は自分で解決します(笑)。それが仕事ですから」
―谷内コーチの指導者としてのモットーは
「僕の中で二つあって、チームを勝てるようにすること。選手が1年でも長くプレーすること、その二つかなと思います。1軍はチームを勝てるようにやっていくのがメインだと思うんですけど。ファイターズは若い選手が多いので、この1年だけが良かった、とならないようにしたいと、ずっと思っています。いい選手、悪い選手出ていると思うんですけど、いい選手はそれを何とか継続できるように、悪い選手はそれを何とかいい方向にいける糧にさせてあげたい。そういうところは意識しています」
―エスコンフィールド北海道で行っている秋季キャンプのテーマは
「1軍は基本的にシーズン戦って、メインはリカバリーだと思う。内野手に関してはやっぱり数は多少はやらないといけないと思うところで、(特守は)毎日勝手にピックアップしています。大体、コンビ組んでやらせています。フィジカルって大事だし、そこを作っていくのは選手として必要なところなんですけど、守備っていうところにフォーカスしたら映像を見ているだけでうまくなることは絶対ないし、数が最後は自分を救ってくれると思います」
―今キャンプではさまざまなメニューを取り入れている。石井とは居残りで打球に飛び込む練習をしていた
「飛び込む練習ちょっとやろうよという感じです。本人、勝負だと思うので。石井は守備はうまくなっているんですけど、どうしても球際の部分で、そんないいイメージないと思うんです。スタメンで出ていても、勝っていたら早めに代えられたり。監督が代えるってことはそういうイメージなので、もちろん(上川畑)大悟の守備を信頼しているというのもあると思うんですけど、一番はスタメンで出た選手がフルで出ることだと思う。そうやって考えたらああいうことは今までやっていなかったし、どうかなっていうところです」
―この日は六角形のラダーのような道具を使い、選手がケンケンしてからボールを捕球していた
「(ベンチ裏に)あったので使えるなって。トレーナーのやつなんですけど、許可なく持ってきました(笑)。(右足で)ケンケンしていたんですけど。結局、守備で大事なのは、右足で(ケンケンして)球見るのが大事ということで。動けるバランスを片足で作りながら。最後いいバランスで入っていく。意識作りです。あれで捕れっていうのはないです」
―秋季キャンプは残り1日。来季に向けて
「来年、勝たないと今年の勝ちは意味がない。この1年が意味なくならないように、勝ち続けないといけないと思います。来年こけたら、今年は意味なくなる。僕は長く勝てるチームにしたい思いがあるので。2位は結局、最後負けているので、最後まで勝てるチームにしたい、という気持ちだけです。選手には、みんな活躍してほしいですけどね。勝つためには非情な選択をしないといけない時もあると思うので、そこは、こっちが文句言えないくらい成績出してほしいと思います」
―内野手にはスパルタで
「来年、大事ですよ。スパルタかっこ内野限定で(笑)。それは書いておいてください」