斎藤友貴哉 追求する究極のストレート「球速にこだわりはない。矛盾してるけど…」
■秋季キャンプ(11月9日、エスコンフィールド北海道)
日本ハムの斎藤友貴哉投手(29)が9日、エスコンフィールド北海道で開催中の秋季キャンプに参加。キャッチボールやランニングを行い、充実の時間を過ごした。移籍2年目の今季はキャリアハイの25試合に登板。オフは自慢の直球に磨きを掛けて、さらなる高みを目指す。
シーズン防御率1.71 プロ6年目で初セーブ
1軍でしか味わえない緊張感が、豪腕を大きく成長させた。シーズン防御率1.71の好成績を収め、終盤は勝ちパターンでの出番も増えた。10月5日の楽天戦では、プロ6年目で初セーブを記録。クライマックスシリーズも2試合に登板し存在感を示した。
「今年は後半戦で1軍にいられたことが大きかったです。9、10月の順位が決まってない中での試合は緊張感が違うと言われていて、そういう場面を楽しむことができた。プラスの経験値を積めたので、来年は安心してマウンドに送り出される選手になりたいです」
キャリアハイの今季 自己採点は「○点ぐらい」
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飛躍を遂げたシーズンだが、少しの悔しさも残る。自己採点は「キャリアハイだったので個人的には70点ぐらい」と合格点を付けた。「でも、もっと長く野球がやりたかった。CSファイナルに出て、日本シリーズで試合がしたいという気持ちが強くなった。来年はもっと野球ができるように、その舞台へ行きたいです」と決意を込めた。
打者を圧倒できる真っすぐを
ポテンシャルの高さは、十分に証明できた。最速160キロを誇る貴重な速球派右腕はこのオフ、究極のストレートを追求する。
「分かっていても空振りやファウルが取れるボールを。自分と対戦したら相手は真っすぐを狙ってくるけど、それでも投げないといけない。打者を圧倒できる真っすぐを投げたいです」
「まだまだ球速は上げられる」
日本球界で160キロの大台を突破できる投手は一握りの存在だ。斎藤は「真っすぐにはこだわっていますよ。でも球速にこだわりはないんです。矛盾してるんですけどね」と、いたずらっぽく笑う。
球速は、いつの時代もロマンを抱かせる。そんな自覚があるから、こだわりなはくても数字を追い求める。
「ファンの方は球場へ来て、投手の何を見るかっていうとスピードガンじゃないですか? 自分が小さい頃にそう思っていたから、そこが斎藤の魅力だとファンに伝えたい。まだまだ球速は上げられると思います」
少年時代に憧れた〝火の玉ストレート〟
少年時代には、藤川球児の繰り出す〝火の玉ストレート〟に強い憧れを抱いたという。「球児さんは真っすぐで空振りが取れるので格好良かった。ファンには160キロを見せたいし、子どもたちが憧れる選手になりたいです」。次は自らが、夢を与える順番だ。