【プレーバック・写真入り】J1第36節 湘南1-1札幌(11月9日、神奈川・レモンガススタジアム平塚)
意地のドローで残留の望みはつなぐ
北海道コンサドーレ札幌は湘南ベルマーレとアウェーで対戦し、1-1で引き分けた。
J1残留を懸けた負けられない一戦。スタジアムのアウェー席には2400人の札幌サポーターが駆けつけ、会場入りする選手バスを迎えて鼓舞するなど、試合前からヒートアップした。
負ければ他会場の結果次第でJ2降格が決まる札幌は、前半はプレッシャーからかやや硬さが見られたが、ホームの湘南に対して激しい球際の強さを見せ、一進一退の攻防を見せる。
前半は攻撃がはまらずわずか4本のシュートに抑えられ、攻め込まれるピンチは多かったものの何とか体を張って凌いでいく。ハーフタイムは0-0で折り返したが、試合は後半開始早々に動いた。
後半5分、湘南のMF田中にミドルシュートを打たれ、これが味方DFに当たって方向が変わり、先制点を許してしまう。しかし、札幌も攻勢を強め、同14分にMF近藤友喜(23)の右クロスにFW鈴木武蔵(30)の裏から走り込んだMF駒井善成(32)の会心ヘッドで同点に追いついた。
その後、札幌はMF荒野拓馬主将(31)に代えてMF浅野雄也(27)、DFパク ミンギュ(29)に代えてFW金健熙(29)、同37分は一気に3枚代えをして攻撃に勢いを増していった。
同40分には金健熙がエリア内右から抜け出してシュート。同45分にはカウンターで左サイドに抜けた鈴木の対応でエリア内を飛び出した相手GKがクリアミスし、そこから無人のゴールへ浅野がロングシュートする決定機もあったが、いずれもゴールにつなげられず。
同アディショナルタイム6分間にも絶好の位置でのFKや決定機は何度かつくったが、最後まで相手ゴールを割ることはできなかった。
札幌のJ1残留には、他会場の結果にもよるが残り2試合の勝利が絶対条件となった。試合後、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督(67)は「可能性に懸けて全力で戦っていかなければならない」と前を向いた。
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■3試合ぶりに先発出場したMF荒野拓馬主将(31)
「悔しい。勝利が絶対だったので、悔しいという気持ちでいっぱいです。ただ、最後までチームは勝つために戦って、何とか引き分けに追い付いた。まだ可能性があるので希望は捨てていない。(札幌サポーターは)バスが到着したときからバスを囲んで応援してくれて、その声援が響いて、僕自身すごい感動したし、年のせいかちょっと涙がにじむような感じだった。その人たちを勝利で喜ばせたいという気持ちがあったので、そこは悔しいけど、次のアウェー広島戦でも同じように応援してくれると思っているので、自分たちはそれに勝利で応えたい」
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