大阪Bの道産子リベロ・山本智大が30代初戦を地元勝利で飾って首位キープ【SVリーグ】
■SVリーグ第5節第1日(11月9日、リクルートスタッフィング リック&スー旭川体育館)
▽ヴォレアス北海道0-3大阪B
ヴォレアスに勝ちMVPにも選出
今夏のパリ五輪日本代表で江別市出身のリベロ山本智大(30)が首位・大阪Bの一員として地元・北海道に凱旋。ヴォレアス北海道と対戦し、序盤に苦戦しながらも3-0のストレートで勝利した。勝率で並ぶSTINGS愛知をセット率で上回り、首位の座をキープ。10日も同会場でヴォレアスと対戦する。
「今年も楽しみにしてきた」
今月5日に30歳の誕生日を迎えたばかりの山本が30代初の公式戦を勝利で飾った。この試合のMVPに選ばれてマイクを握ると、赤く染まった会場の一角にある青いエリアから、大きな歓声がコートに降り注いだ。「今年も北海道で試合ができることを非常に楽しみにしてきましたし、本当にたくさんの応援団が、親族だけじゃなく、大阪だったり東京だったり、13番のユニホームを着ている方だったり、タオルを持ってる人もたくさん見られたので、ここで勝利できて非常にうれしく思います」。昨季に続き、1セットも失わず2連戦の初戦を制した。
第1セットは追う展開「本当にクオリティーの高いサーブだった」
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第1セットは最下位のヴォレアスを追う展開。「ヴォレアスのサーブがミスなく走ってきて、本当にクオリティーの高いサーブだったので難しい状況だったけど、なんとかそこからリバウンドを取ったり、切り返しで点数を取ることができて、2、3セット目はいつも通りの僕たちのバレーが展開できた」。昨季V1で2位だった実力を見せつけた。
日本でスキルアップが図れる
SVリーグとなって、コート上で同時にプレーできる外国籍選手が1人から2人に増え、より国際色豊かなリーグに生まれ変わった。「世界トップクラスの選手が日本に集まっている。その人たちのサーブやスパイクを毎週受けれたり対戦できることは、自分のスキルアップにもつながります。SVリーグになって、どのチームも格段にレベルが上がってる。どのチームが勝つか分からないですし、本当に拮抗してるので、モチベーションという面では本当に毎週楽しみ。その中で自分のスキルアップも図れるので、リベロとしては非常に楽しみ」と大歓迎する。
熱が冷めないうちに
それが自らの成長にもつながるからだ。2大会連続出場だったパリ五輪では、12人の日本代表でただ1人のリベロとして守備の要となり、8強入りに貢献した。「オリンピックを終えて、非常に右肩上がりで来てる状況なので、そういう中で僕たちがプレーできることを非常に幸せに思いますし、もっと男子の日本代表の熱を、SVリーグに冷めないまま、むしろ上がっていくように僕たちはプレーしなければいけない。見てる方々に勇気や感動を与えたり、僕がリベロとして最後まで諦めない姿勢とか、そういうのを伝えられたら」。4年に一度の熱狂ではなく、よりメジャーなスポーツになる格好のチャンスと捉えている。
リーグVとロス五輪ももちろん狙う
今季は自身初の国内トップリーグでの優勝を目指しながら、4年後のロス五輪へ向けた最初のシーズンでもある。「まずはしっかりけがをせず丈夫な体をつくって、毎試合ベストで挑めるように優勝目指して頑張るのと、ロサンゼルスオリンピックももちろん狙うつもりなので、そこに向けてスキルアップしてしく。4年後って考えたらちょっと長い気はするので、1年ずつ積み上げて、パリで成し遂げられなかったメダルを目指して頑張りたい」。三十路を迎え、さらに脂がのってきた道産子リベロが日本の最高峰で全力を尽くす。