稲葉篤紀2軍監督 清宮幸太郎にエール 13日に初戦を迎えるプレミア12「必ず野球の神様が見てくれている」
世界一を知る前回大会の指揮官からゲキ!
野球の国際大会「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」で2連覇を目指す日本が13日、バンテリンドームナゴヤでオーストラリアとの初戦を迎える。
前回大会で侍ジャパンを率い、初優勝を果たした日本ハムの稲葉篤紀2軍監督(52)が〝まな弟子〟の清宮幸太郎内野手(25)へエールを送った。
夏場からの巻き返しには納得
GM時代から指導をしてきた稲葉2軍監督は、清宮の活躍ぶりを温かい目で見ていた。プロ7年目の今季は左足首のけがで出遅れ、春先は不振で2軍降格も経験。勝負の夏場から巻き返し、トータル89試合に出場し、打率.300、15本塁打、51打点と2位躍進の原動力となった。
「驚いていないよ。やっとかって。もともと力はある。あとはコツをつかむだけなので、そのコツをつかんだだけ。何を変えたとかじゃなくて、自分でコツをつかんだだけでしょうね」
運も実力のうち 「自分の力を信じて」
シーズン後半戦の仕事ぶりが認められ、追加招集で侍ジャパン入りすることが決定。打線の中心として、大きな期待が寄せられている。
「ジャパンにも、こうやって選ばれたってことは、アイツの持っている運、そういうものもあるだろうし。力以上のものを出そうとするんじゃなくて。自分の力を信じて、目いっぱいやってくれればいいじゃないですか」
21年には東京五輪で金メダル フォア・ザ・チームを強調
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稲葉2軍監督は21年の東京五輪で指揮を取り、金メダルを獲得。選手としても北京五輪、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場するなど、国際大会の経験は豊富だ。
「よく経験というけれど、ちょうど調子がいい時にハマればそのままいくだろうし、自分が落ちている時にいけばね。短期決戦はそういうものなので。でも、良くない時に何ができるか。フォア・ザ・チームなので。シーズン中とはちょっと違う。ジャパンはとにかく勝てばいい。自分の結果ではないので、勝つために自分が何をできるか考えてやる。今後、ジャパンで経験したものをチームに持って帰ってきて、フォア・ザ・チームになってくれると、どんどんいい方向にいってくれる」
カギとなる対応力 「アイツは合わせられるタイプ」
清宮にとって国際大会は高校3年時に出場したU―18W杯以来となる。初対戦の投手を多く相手にすることになるが、心配はしていないという。
「初対戦のピッチャーに強いかどうかというのは…。慣れたピッチャーを打つのが得意な選手もいる。そこが難しい。ジャパン、国際大会で対応力があるかどうか。シーズン中は3割、4割打つけど、軌道が分からなかったら全然ダメとかある。アイツはうまくタイミングを合わせられるタイプだから、俺はあまり心配していないかな。一つ狂わされた時にダダダダっていく可能性があるから、そこだけが心配しているところです。出だしが肝心。最初にパンとヒットが出れば乗っていって、すごい活躍する気もするし」
重圧をはね除けてきた野球人生
幼少期から注目され、早実高では高校通算111本塁打を放ち、鳴り物入りでプロ入りした。そんな清宮なら、プレッシャーも力に変えてくれそうだ。
「彼はそういう星の下なので。良くも悪くも、騒がれる。いい時ばかりじゃない。でも、アイツは一生懸命やるし、必ず野球の神様が見てくれているから。絶対、いい方向に導いてくれる。来年、アイツの進化というか、そういうのが問われる。何かつかんだっていうのが継続して来年、生かされるといいなと思います。めちゃくちゃ楽しみですね」
初戦のオーストラリア戦で始球式
2連覇が懸かる大会初戦の13日は、稲葉2軍監督が始球式を務める予定。マウンドから白球を投げ、熱いエールを送る。