ファイターズ
2024/11/13 22:20

侍ジャパン・清宮幸太郎 悔しくて見られなかった国際大会 葛藤を経て、7年前逃がした〝世界一〟へ

二回無死、最初の打席で右前打を放った清宮(左)=撮影・井上浩明

■WBSCプレミア12
▽1次リーグ オーストラリア3-9日本(11月13日、バンテリンドームナゴヤ)

最初の打席でいきなりライト前へ

 侍ジャパンに追加招集された日本ハムの清宮幸太郎内野手(25)が、国際大会「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」のオーストラリアとの初戦に「7番・DH」で先発出場。二回先頭の第1打席で右前打を放って得点にも絡み、9-3で勝利した日本の白星発進に貢献した。プロ7年目で初のトップチーム入りを果たしたスラッガーが、7年前の〝忘れ物〟を取りに行く戦いが始まった。

U-18W杯で流した涙

 2017年秋。ジャパンのユニホームに身を包んだ清宮は、U-18W杯が行われたカナダ・サンダーベイで目に涙を浮かべていた。カナダとの3位決定戦に快勝したものの、目標としていた世界一に届かず。主将として、4番として、大きな責任を感じていたのだ。

 今回のプレミア12は、それ以来の国際大会出場。当時を振り返りつつ、今大会に向けて頼もしい言葉を発した。「悔しかったですね。全然、打てなかったので。でも、当時とは心境も違いますし、前は金属(バット)から木みたいなこともありましたけど、今は本当にやってきた経験、自信があるので、そういうのを出せればなと思います」。

二回無死、右前打を放つ清宮

 

プロで試行錯誤した7年の経験

 高校時代は木製バットへの対応に苦労し、本領発揮できなかった。今の清宮にはプロの世界でもがき苦しみながら、試行錯誤してきた7年間の積み重ねがある。

 ただ、ここまでの歩みは思い描いてたものと違った。ドラフトで7球団が競合し、鳴り物入りで日本ハムに入団したが、度重なるけがに、打撃不振…。21年東京五輪、23年ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)といった主要国際大会とは縁遠く「悔しかったです。だから全然、(試合を)見ていないです。逆に」。

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