札幌GK高木駿が1カ月ぶり完全合流 復活期すラスト2戦へ「出し惜しみしないように」
■11月14日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
9日のアウェー湘南戦(1△1)後に4日間のオフを設けた北海道コンサドーレ札幌は、トレーニングを再開。パス練習などで調整した。この日から、右ハムストリング痛で直近の2試合を欠場したMFスパチョーク(26)が部分合流。そして左膝前十字靭帯断裂から一度復帰したものの、再び別メニュー調整を行っていたGK高木駿(36)も、全体練習に再合流した。
帰って来た背番号51
わずかに可能性が残ったJ1残留への希望を信じて再始動した札幌。その選手たちの輪の中に、ここまで故障で苦しんできた背番号51の元気な姿があった。
福岡との開幕戦を翌日に控えた2月23日のトレーニング中、左膝に重傷を負ったが、懸命なリハビリの末、9月12日に全体練習に完全合流。先月12日に行われた北海道十勝スカイアースとの練習試合では合計60分間プレーするなど、順調に復帰へのステップを歩んでいた。だがGKトレーニングを消化していたところ、手術した左膝に水がたまり足に腫れが出るようになった。先月17日から再び別メニュー調整していたが、約1カ月の時を経て、再び全体練習へと戻ってきた。
筋トレしっかりして「やっと調子が良くなった」
現在の状態については「もう良くなりました」とコメント。「前十字の痛みとか、軟骨の痛みとか、そういう感じではなかったけど、MRIを撮ったときに、軟骨に小さい傷があって、それで水がたまったりして圧迫されて、力が入りにくかった。(手術した)左膝だけじゃなく、右膝も痛かったりしたけど、それには筋肉のバランス的な問題もあったので、筋トレをもう1回しっかりやって、やっと調子が良くなってきた」。
GKトレーニングの全メニュー消化「疲れも抜けてむしろ…」
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実際、この日はGKトレーニングの全メニューを消化。「今日は調子良く動けた。間隔は空いたけど、疲れも抜けてむしろリフレッシュできて、すごくいい感じでやれた」と、手応えを口にする。「やっていく中で、またいろいろなところが痛くなったりするかもしれないけど、補強や筋トレをしながらうまくやっていきたい」と、現状をしっかりと見つめながら、復活への道を歩んでいこうとしている。
残り2戦で17位柏との勝ち点差6
長かったJ1リーグ戦も、残り2試合を残すのみとなった。19位の札幌と、残留圏内17位の柏との勝ち点差は6。逆転でのJ1残留のためには、札幌が2連勝することが絶対条件。その上で柏が2連敗し、現在9点差を付けられている得失点差で上回る必要がある。湘南戦で悔しいドローを経験した札幌ではあるが、やるべきことははっきりしている。
覚悟を固めた選手たちは、この日も暗いムードに陥ることなく、元気にトレーニングを実施した。「雰囲気は元々このチームは悪くないので。(練習前に)三上さんからの話もあったけど、この状況になった以上、攻めるしかない。チームの攻撃的な部分を100%引き出すためにも、勢いや雰囲気を盛り上げながらやっていきたい」と、前向きなムードをチーム内に充満させた上で、約3週間後の広島戦へと臨もうとしている。
「自分も試合に出たいと思っている」
そして高木もチームを勝利に導くべく、虎視眈々と自身の出場機会をうかがっている。「自分も試合に出たいと思っているし、自分が出たらもっと攻撃的なサッカーができると思っている。あと2試合、出し惜しみしないように、アグレッシブに、これだけ攻撃的にできるんだということを表現していきたい」。ケガに悩まされ続けてきた2024年シーズンだが、自身、そしてチームとしても笑顔で締めくくるべく、高木が再び戦いの舞台へと足を踏み入れる。