【西川薫】神宮大会出場の東海大札幌高よ、ぜひ優勝して北海道に神宮枠を持ち帰って
20日に幕を開ける神宮大会 神宮枠が懸かる高校の部
今季の高校野球シーズンがいよいよ大詰めを迎えます。11月20日に明治神宮野球大会が開幕します。北海道からは、大学の部に札幌大が38年ぶり、高校の部には東海大札幌高が10年ぶりに出場します。中でも注目は高校の部。優勝地区には、来春のセンバツ甲子園の神宮枠が配分されるからです。
道勢3度目の頂点を狙う
新体制の東海大札幌高が初の日本一に挑みます。高校の部が始まった1973年の第4回大会から2023年まで、北海道勢の優勝は18年に初出場初優勝を果たした札幌大谷と、05年の駒大苫小牧の2校のみです。
20日の1回戦では、東海地区代表の大垣日大と対戦します。チームは13日に本州へ移動。16日には、この秋に就任した遠藤愛義新監督(40)の母校・東海大相模と練習試合を行った。0ー1で敗れはしたものの、今夏の甲子園で8強入りし、秋の関東大会にも出場した強豪を相手に接戦を演じた。万全の調整を進め、初戦を迎えます。
投打ともにハイレベルな逸材が揃う
大黒柱は左右のダブルエース、背番号1の右腕・高橋英汰(2年)と、左腕・矢吹太寛(2年)。打線は左右の太田勝心と勝馬の2年生ツインズ。秋季北海道大会では、日替わりヒーローが誕生するなど、総合力で頂点を目指します。
夢がついえた〝東海大四〟との一戦
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実は、北海高出身の記者と東海大札幌には少しだけ縁があります。高校時代、夏の甲子園出場を懸けた南北海道大会でコールド負けした相手が、当時の東海大四。1つ下には元オリックスの佐竹学さんが在籍していました。といっても記者はスタンドからの応援組でしたが…笑。
記憶に残る2014年夏の甲子園
2014年、取材記者として初めて夏の甲子園に帯同したのも東海大四。エースの西嶋亮太投手は、南北海道大会から話題を呼んでいた超スローカーブを駆使して、1回戦の九州国際大付戦で見事に勝利。打者をあざ笑うかのように大きな弧を描く投球に、SNS上では賛否が分かれ、ダルビッシュさんもコメントするなど、大きな話題を呼びました。
またベンチには、プロ入り前の今川優馬外野手(現日本ハム)がいたのも記憶に残っています。
ぜひとも果たしてもらいたい〝親孝行〟
さて、ここからが本番です。東海大札幌高が優勝すれば、神宮大会枠が北海道に与えられ、一般枠が「2」に増えます。そこで秋季全道大会での東海大札幌高の戦いぶりを振り返ってみると、準優勝した記者の母校・北海との戦いを含め、2点差以内の接戦が3試合ありました。
06年のセンバツは、駒大苫小牧が引退した3年生の不祥事で辞退。準優勝の北海道栄と準決勝で駒大苫小牧に敗れた旭川実業が出場しました。19年は準優勝の札幌第一が出場。そうなると、決勝に進んだ北海に一縷(いちる)の望みが湧いてきます。さらに、太田ツインズの父は、北海の右翼手として1994年夏の甲子園で8強入り。同年秋の国体では優勝を成し遂げた。記者は勝手に〝親孝行〟に期待してます。