星野ひので プロの壁を味わった1年目 躍進の2年目へ気持ち新た
期待の高卒1年目 今季2軍で32試合に出場し打率.122
日本ハムの星野ひので外野手(19)が2軍施設のある千葉・鎌ケ谷で練習に励んでいる。
2023年ドラフトで5位指名された期待のルーキー。今季32試合に出場し、打率.122とプロの厚い壁にぶつかったが、順調に成長中だ。この日のフリー打撃でも柵越えを連発し、光る素質を見せつけた。
佐藤コーチも期待の逸材 「もともと良いものを持っている」
強肩、俊足、長打力と三拍子揃った好素材。この日の打撃練習で佐藤友亮2軍打撃コーチ(46)からアドバイスをもらうと、左翼スタンドへ軽々と打ち込んだ。「重心をためてロスなく移動する」。いつも言われ続けてきた。
佐藤コーチは「力強さが出てきたね。もともと良いものを持っている。打球を飛ばせる。バットにボールを乗せて運べる。もっと捉え方が上手になれば、面白いと思います」と続けた。
想像を「はるかに超えていた」プロのレベル
入団時は、プロのすごさをまざまざと見せつけられた。
「レベルの高さをイメージしていたけど、はるかに超えていた。ストレートの強さ。高校(時代)では味わうことがなかった。みんなから言われていたより、すごかった」と戸惑いを隠せなかった。
シーズン終盤に負傷離脱 天候にも見放され…
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ルーキーイヤーの公式戦(イースタン・リーグ)は9月7日の巨人戦が最後となった。左手首を痛め、シーズンを全うできなかった。10月のみやざきフェニックス・リーグには途中参加できたものの、雨にたたられて1打席も立てなかった。
「今までやってきたことを試したかったけど、仕方がない。マイナスには捉えていません」と、しっかり前を向いた。
けがの功名 アクシデントを無駄にはしなかった
前橋工高2年の秋、右ひざの軟骨を右ひじに移植。全治半年のけがに泣かされた。それから練習への取り組み方が変わった。コンディショニングを重視したトレーニングをプロに入ってからも続けてきた。入団時82キロあった体重が5キロアップ。筋力トレーニングで特に下半身が強くなった。
「下半身をうまく使い、インパクトまでアプローチできるような打撃を完成させたい」と意気込んだ。
唯一無二のプレーヤー 心に誓った2年目の躍進
5人兄弟の3番目。ほかに「そら」「しずく」「ほたる」「ひまわり」がいる。両親から「みんなに名前を覚えてもらえるように」との願いを込められ、平仮名の名前になった。プロ野球選手で、ひらがなの名前が付けられたプレーヤーは他にいない。「名前のことは特別、意識していない」とプレーで目立つことを第一にする。
「オフの過ごし方が大事。課題がたくさん見つかった。1つずつ克服していきたい。体づくりのレベルも上げ、春のキャンプから勢いを付けたい」と突っ走る。